「金色のキャビア」 国内初? 建設会社がアルビノのチョウザメの養殖に成功 岐阜・中津川市
東海地方でおそらく国内で初めて“金色の珍味”が作られました。
「キャビア」といえば、世界三大珍味の1つで、黒色が一般的ですが、“金色”とは、どういうものなのか、見せていただくことに。金色の、まさにゴージャスなキャビア。いったい、どうやって作ったのでしょうか。
土木建設の仕事をしている大山晋也さん。実は大山さん、自社でチョウザメを養殖しています。そのチョウザメの中には、白色の個体が生まれることがあるそうです。
大山さん:
「突然変異なんですけど、それ(突然変異同士)をかけあわせてアルビノばかりを作ってきたんですよ。アルビノってもともと淘汰される生き物なので、とにかく弱い。孵化はするんですけど全然残らなかった」
アルビノはさまざまな生物でみられる、突然変異で生まれつき色素を持たない個体。
大山さんがアルビノのチョウザメを海外から手に入れ、養殖を始めたのが2018年。最初の3年間は、まったくうまくいきませんでしたが、エサや養殖環境をととのえながら続けること4年目。
ようやく白色のチョウザメが生き残るようになったそうです。
金色のキャビアを生産するのはどれぐらい難しいのでしょうか。チョウザメの養殖に力を入れている宮崎県の水産試験場に聞くと。
宮崎県水産試験場 田口智也 支場長:
「(アルビノは)他のチョウザメと比べて成長がゆるやか。エサ取りに負けて弱って死んでしまう。アルビノのチョウザメのキャビアは、日本国内では初めてじゃないか」
おそらく日本初となる金色のキャビア。去年末に採卵し、1月、塩漬けして完成しました!
もともとは、チョウザメを飼ってみたいという興味本位で始めましたが、世界的にも珍しい“金色のキャビア”の存在を知り、挑戦したといいます。
大山さん:
「人と同じことをやるの嫌いなので、人がやってないことをやりたいっていう」
いまは、キャビアのための特殊冷凍装置や加工施設も建設し、国内はもちろん、海外からも問い合わせがあるそうです。
大山さん:
「中津川って栗きんとん発祥の町で有名なんですけど、栗きんとんを超えたいですね」