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岸田首相 コンテンツ産業支援強化へ…是枝監督「次の次の世代に良い環境を」

2024年8月7日 20:24
岸田首相 コンテンツ産業支援強化へ…是枝監督「次の次の世代に良い環境を」

7日、岸田首相は中学生が映画制作を学ぶ現場を視察し、日本のコンテンツ産業支援に向け、新たな組織の初会合を来月上旬に開く方針を示しました。一方、課題は次世代をどう育成していくか…是枝監督が語った事とは。

■岸田首相×是枝監督×中学生「コンテンツ産業、日本を支える大きな産業に」

岸田首相は7日、中学生がプロの映画監督らとともに映画制作を学び、挑戦するワークショップ会場を視察しました。会場には、カンヌ国際映画祭にて「万引き家族」で最高賞「パルムドール」を受賞した是枝裕和監督の姿もありました。

現場では生徒から首相にこんな質問も──

中学生「総理が人生で初めてみた映画は何ですか?」

岸田首相「ディズニーのアニメ映画が1番最初の記憶に残っている気がするな。『101匹わんちゃん大行進』とか。幼稚園の時代だと思うけど」

岸田首相は「映画を含めたコンテンツ産業を、日本を支えるような大きな産業にしたい」と述べました。岸田政権は今、映画・アニメ・音楽・放送番組・ゲーム・漫画といった日本発のコンテンツ産業を支援する姿勢を打ち出しています。

■4月にも…是枝監督「次の次の世代に良い環境を」

今や、日本のコンテンツの海外売り上げ(2022年)は、日本の主力産業とも言われている鉄鋼(約5.1兆)や半導体産業(約5.7兆)の輸出額に匹敵する、約4.7兆円規模だといいます。政府はこのコンテンツ産業をより一層活性化させていきたい考えで、今年4月には、首相官邸で、是枝監督や『ゴジラ-1.0』の山崎貴監督らを交えながら、コンテンツ産業の活性化を促進するための会議を開きました。是枝監督はカギを握るのは、次世代の育成だと指摘しました。

是枝監督「僕らの次の次の世代がどういうふうに映画を作っていけるのか、その環境をどういうふうに良くしていけるか。そこのサポートを業界と民と官と、両方が力を合わせてサポートしていくような仕組みをぜひという話をさせていただきました」

コンテンツ産業のさらなる成長への期待がある一方、特に若手クリエーターをめぐる働く環境の改善などが課題として指摘されています。

■コンテンツ産業支援強化へ…新協議体の初会合、来月上旬に

政府は、6月の骨太方針で支援強化策を打ち出しました。コンテンツ支援に向けた政府の司令塔機能を明確化するべく、新たに「コンテンツ官民協議会」、また映画に特化した協議体「映画戦略企画委員会」を設置することを示しました。そして今月7日、岸田首相は「映画戦略企画委員会」の初会合を来月上旬にも開く方針を明らかにしました。

岸田首相は、「クリエーターが安心して働く環境が未整備」だとして「スピード感を持って対応する」と強調。制作現場の環境改善や次世代クリエーターの育成支援など、コンテンツ産業の活性化に向け、早期に実行に移す考えを示しました。