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日韓首脳“対話を重ねて解決すべき”で一致

2019年12月24日 23:42

中国を訪れている安倍首相は、いわゆる元徴用工訴訟の問題で関係が悪化した韓国の文在寅大統領と会談し、両国の諸懸案について対話を重ねることで解決すべきとの認識で一致した。

お互いの主張をぶつけ合う形となった首脳会談について、日本政府関係者は「張り詰めた空気の中、率直な意見交換があった」と明かした。

安倍首相「私としてもこの重要な日韓関係をぜひ改善したいと考えており、きょうは率直な意見交換を行いたいと思います」

文大統領「両国が膝を交えて賢明な解決策を早急に見いだすことを期待します」

会談で安倍首相は、元徴用工訴訟の問題について、韓国側の責任で解決策を示すよう求めた。これに対し文大統領は、「早期に問題解決をはかりたい」などと述べたが、具体的な提案はなかったという。ただ、両首脳は外交当局間の協議を続けることでは一致した。

また、輸出管理の問題をめぐっては、文大統領は当局間の対話の再開と継続については評価する一方、輸出管理の強化を是正するよう求めたという。

関係改善への道筋はなお見えないままだが、日本政府関係者は「対話の継続を認め合ったのが会談の最大の意義だ」と評価している。

安倍首相は会談後、次のように強調した。

安倍首相「日本としては主張すべきは主張し、韓国側が日韓関係を健全な関係に戻していくきっかけをつくるよう求めました」

一方、会見では、挑発を強める北朝鮮をめぐり、「米朝プロセスが正念場を迎える中で、さらなる挑発行動は自制すべきであるというのが一致したメッセージだ」と強調した。