元徴用工、輸出管理、北対応…改善の糸口は
中国を訪問中の安倍首相は約1年3か月ぶりに韓国の文在寅大統領との日韓首脳会談を行った。
会談は予定よりやや遅れて始まり、およそ45分間で終了した。会談の詳しい内容はまだ入ってきていないが、日韓関係が悪化するきっかけとなった、いわゆる元徴用工訴訟の問題について話し合ったとみられる。
安倍首相「私としても、この重要な日韓関係をぜひ改善したいと考えており、きょうは率直な意見交換を行いたいと思います」
文大統領「両国が膝を交えて賢明な解決策を早急に見いだすことを期待します」
まず、最大の焦点だった元徴用工訴訟の問題だが、文大統領は冒頭「この会談が国内外から多くの関心を集めている」と述べた上で、元徴用工訴訟をめぐる問題と輸出管理の問題を念頭に「当局間で解決に向けて協議が行われている」と期待感を示した。
ただ、安倍首相は日本企業に賠償を求める判決は受け入れられないという従来の日本の立場を改めて説明し、韓国側に対応を求めたものとみられる。
また、文大統領は全面的な見直しを求めている輸出管理の問題についても提起したものとみられる。
日本政府は先日、半導体の原材料のうち「レジスト」については運用を一部見直した。ある日本政府関係者は「首脳会談での韓国側の成果にならないように事前にやった」とも話している。
一方で、挑発を強める北朝鮮問題では引き続き、日韓、日米韓の連携と協力を確認したものとみられる。