【なるほどッ!】家から出ないで自宅で完結?「外出キャンセル界隈」
「news every.」の森圭介キャスターが、ニュースの「なるほどッ!」な情報をお伝えする「なるほどッ!」。23日のテーマは「自宅で満喫?外出キャンセル界隈」です。
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森圭介キャスター
「界隈といえば、最近話題になったのが『風呂キャンセル界隈』。お風呂に入ること自体を何らかの理由でやめたり、入る時間を先延ばしにしたりする人たちのことを指す言葉です。この『○○界隈』などで使われる『界隈』という言葉は、去年の『新語・流行語大賞』にノミネートされました。いまは特定の趣味などを持つ人々を表す言葉として使用されていますが、今回、新しく出てきたのが『外出キャンセル界隈』というものです」
森キャスター
「どういう人たちのことなのでしょうか? 可能な限り外出しないで自宅で生活する人たちのこと、外出をキャンセルし、自宅で完結させるということなんです。鈴江さんはどうですか?」
鈴江奈々キャスター
「私は“外出したくてしょうがない界隈”です」
森キャスター
「では『外出キャンセル界隈』は、あまり想像がつかないですね。様々な理由があってどうしても家にいないといけない方々ももちろんいると思いますが、これは“あえて外に出ない選択をすること”ということで紹介していきます。『外出キャンセル界隈』について、街の皆さんはどう思うのか聞いてきました」
外出キャンセル界隈 大学生(10代)
「髪やメークをちゃんとしたり、面倒くさいのが大きい理由。大学だと中にはオンラインの授業もあって、家でパソコンとか通信環境さえあればできるので、外出しなくても家でもできる」
役者(20代)
「緊急で薬が必要なとき、オンラインでちゃちゃっと済ませて配送してもらえるから、お薬を」
──配送してくれるんですか?
役者(20代)
「わざわざ病院にいかなくても、お医者さんも1分くらいの診断で『はいオッケーです!』と」
──きょう家出るのどれくらいぶり?
外出キャンセル界隈 半年前に離職(20代)
「6日ぶりくらい、太陽がまぶしい。仕事辞めてしばらく家にいる。元々海外にいて。いま、スーパーもデリバリーで頼めるし、外食とかもウーバーイーツで済ませられるので、ネットですべて完結。(家を)出る必要がない」
──必要がないというと?
外出キャンセル界隈 半年前に離職(20代)
「というと?と言われても、出る必要があるときは、逆にどういうのがありますか?」
パート(50代)
「外出キャンセルしたら、私生きていけない。(外出キャンセル界隈で)生きやすくなっている人もいるんじゃないか。そういうやり方もあるんだよ、それでも生きていけるんであれば、それはいいと思います」
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森キャスター
「いろんな声がありますが、忽滑谷さん、うなずいていましたね」
忽滑谷こころキャスター
「やはり髪の毛を整えたり、顔を洗って整えメークをしてという行程を考えると、ちょっと今日は家でいいかなと思う日はあります」
森キャスター
「確かに外に出なくても生活できるような環境が現代ではかなり整っていますよね。まずは仕事面。テレワーク、在宅勤務が普及しました。東京都が毎月都内の企業400社ほどに調査しているデータでは、コロナ禍直前はテレワークを行っているのはだいたい24%ほどでしたが、新型コロナが大流行してからは62%を超えてきました。その後、少しずつ落ち着いてきたとはいえ、いまでも4割を超える企業がテレワークを採用しているということです」
森キャスター
「仕事以外でも、いま家でできることをまとめてみました。『食事』面ではデリバリーの充実。ネットスーパーで日用品の買い物も。他にも『娯楽』面では、サブスクリプション=サブスクの充実で、たくさんの映画が見られるようになりました」
「また、生活する上でかかせない『医療』面も、オンライン診療が可能な病院もあります。自宅にいてもビデオ電話などで診療ができ、処方箋や薬を配送してもらえるようになりました」
森キャスター
「『週6日で外出キャンセル界隈』という20代男性に、外に出ない1日のルーティーンを聞きました。午前11時に起床して食事をします。この方は海外で仕事をされていて、いまは仕事をされていないようですが、昼の12時から午後3時までリサーチ、情報収集をしているということで、これは家でできる作業です。さらに休憩後、また作業し、夜の8時から食事。この食事というのがデリバリーということです。自宅の写真を見せてもらいました。デスク周りにたくさん本がありますね。1日1冊読むらしいです。ゲーム機もありますね。仕事も読書もゲームもそのスペースでできてしまうということです。外出しないことで、移動時間がない。時間の有効活用ができるということです」
森キャスター
「ただ、この『外出キャンセル界隈』には、悩みもあるということです。それは『運動しなくなり、おなかもすかず痩せてしまった』というものです。日本生活習慣病予防協会の代表・和田高士さんによると、大きく2つの問題があるといいます。1つ目は『身体運動が少ない』。2つ目は『気分転換が少ない』ということです。『身体運動が少ない』ことによって生活習慣病のリスクが考えられるんです。糖尿病や高血圧や中性脂肪の高まりにつながってしまうというのです」
「ただ、外に出ずとも健康でいるための対策もあります。まず運動の改善策は『部屋の中でできる体操』『スクワット』『つま先立ちで立つ』などちょっとした運動を毎日やること。2つ目の『気分転換が少ない』に関しては、外から刺激が少ないため、毎日決まった時間に窓を開け、日光を浴びるなどして生活リズムを整えることが大事だということです」
「外出しなくても、家でこれらのことを取り入れてみてはいかがでしょうか」