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【全文】「ミサイルに注意が必要ない地域にも、発射された旨の情報を伝達」松野官房長官(10/4午後)

2022年10月4日 20:05
【全文】「ミサイルに注意が必要ない地域にも、発射された旨の情報を伝達」松野官房長官(10/4午後)

けさ、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受け政府は「Jアラート」、全国瞬時警報システムで避難を呼びかけました。

松野官房長官は会見で「ミサイルに注意が必要となる地域でないにもかかわらず、東京都の島しょ部の9町村に情報伝達が行われたと考えられる」と述べました。

<会見トピックス>
▽「Jアラート」対象地域めぐり混乱

▽核シェルターの整備

▽ヤクルト村上選手が史上最年少で三冠王

会見の概要は以下の通りです。

○松野官房長官
私からの冒頭発言はございません。

――北朝鮮のミサイルを巡る関係国との連携について伺う。

岸田総理は先ほどアメリカのインド太平洋軍司令部のアクイリノ司令官と会談した。

長官も同席だったが、どのようなやりとりを交わされたのかお聞きする。

また、岸田総理をはじめ政府高官らによる電話会談の調整状況を含めて、アメリカや韓国等の連携はどう進める方針か、最新の状況についてお聞きします。

○松野官房長官
先ほどのアクイリノ米インド太平洋軍司令官による岸田総理大臣表敬では、今回のミサイル発射を受けたインド太平洋軍としての見解について総理への直接説明がありました。

双方は日米、日米韓で連携して対応していくことを確認した上で、日米同盟の抑止力、対処力の一層の強化に向けて、引き続き日米韓で緊密に連携していくことで一致しました。

今朝の総理からの指示を受け、米韓との連携を強化しています。

午前の会見以降も林外務大臣とブリンケン米国国務長官との間で電話会談を実施し、日米同盟の抑止力、対処力を強化していくこと、日米韓の協力を含む関連の取り組みを促進していくことを確認しました。

また、林外務大臣と朴振韓国外交部長官との間で電話会談を実施し、国連安保理決議に従った北朝鮮の完全な非核化に向け、安保理におけるさらなる対応等について、引き続き日韓、日米韓で緊密に連携していくことを確認しました。

関係国との電話会談に関してでございますが、現時点では何ら決まっていませんが、関係国との首脳電話会談を実施すべく、しかるべく調整中であります。

――関連で伺います。

アクイリノ氏からミサイル発射を受けた見解の説明があったということですけれども、具体的にどのような説明があったのでしょうか。

○松野官房長官
詳細についてはですね、情勢の分析や今後の対応についてでございましたが、詳細につきましては控えさせていただきたいと思っております。

――Jアラートに関しまして、今日の午前 7 時 27 分に北海道、東京を対象に警戒を呼びかけた後、7 時 29 分に青森と東京に、42 分には北海道と青森に対象地域を変更しました。

この件をめぐりまして、午前に開かれた自民党の部会では検証を求める声が上がりました。

対象地域が変遷した理由と結果的に東京に発令されたのは間違いだったのか併せて伺います。

○松野官房長官
ご指摘の点については、ミサイルに注意が必要となる地域でないにもかかわらず、東京都の島嶼部の9町村にミサイルが発射された旨の情報伝達が行われたものと考えられたため、現在関係省庁において原因等を確認中であります。

いずれにせよ、国民に対する速やかな情報伝達について、引き続き、関係省庁が不断の検討を進め、国民の安全安心のため、迅速かつ的確な情報提供に努めてまいりたいと考えております。

――北朝鮮の弾道ミサイルの関連で伺います。

政府の発表では7時22分ごろに発出されたということですが、防衛省自衛隊が覚知した時刻は何時頃になるか教えてください。

○松野官房長官
本日北朝鮮から発射された弾道ミサイルについては、自衛隊が発射直後から落下まで探知、追尾していたところでありますが、その詳細については、我が方の手のうちを明らかにすることから、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

――最高高度は1000キロメートル程度との発表があった。

青森県上空を通過した時には大気圏外だったと思うが改めて確認させてください。

青森県通過時の高度は具体的に何キロメートルだったのか。

○松野官房長官
先ほど申し上げたとおりでございますけど、自衛隊が発射直後から落下まで探知追尾をしていましたが、詳細については我が方の手の内を明らかにすることからお答えは差し控えさせていただきたいと思います。

――北朝鮮のミサイル発射に関連し、北海道新ひだか町ではJアラートに関連する防災行政無線のトラブルがあった。

政府として情報伝達など把握していることがあるか。

また長官は午前の会見で、「迅速且つ適切に対応することが出来た」と述べられたが、更なる改善点はあるか。

○松野官房長官
今般の北朝鮮による弾道ミサイルへの対応に当たって、Jアラートの情報に関わる防災行政無線等による住民への伝達については、詳細を調査中ですが、現在のところ、北海道新ひだか町、恵庭市、青森県青森市及び平川市の4市町において支障があったという報告を受けています。

4市町における状況については原因の調査を行っているところであります。

いずれにせよ地方自治体との連携をし、弾道ミサイルを想定した住民避難訓練を一層充実させると共に、国民に対する速やかな情報伝達について、引き続き、関係省庁が不断の検討を進め、国民の安全安心のため、迅速且つ的確な情報提供に努めて参りたいと考えております。

――ミサイルの発射について。

午前の会見以降で新たに公表できることがあればお願いします。

○松野官房長官
北朝鮮が本日発射した弾道ミサイルについては私や防衛省が既に発表しており、その詳細につきましては防衛省において引き続き分 析中であります。

――Jアラートの関連で、永田町で防災無線が鳴っていたという情報、話もあるのですが、把握されていますでしょうか。

○松野官房長官
東京都からは千代田区等でもJアラートによる情報伝達がなされたと報告を受けていますが、その原因等についても関係省庁において確認中であります。

――ミサイルが日本の上空を通過し5年ぶりにJアラートが発令されたわけですけれども、国民保護ポータルサイトでは弾道ミサイル落下時の行動について定められている。

しかし現実に落下する可能性が一段と高まった中で地下鉄駅のシェルター化について政府はどうお考えか。

気密性の確保が困難だとすれば、地下鉄とは別に地下シェルターの整備について喫緊の課題だという認識はあるのか。

○松野官房長官
弾道ミサイル攻撃による爆風等からの直接の被害を軽減するため地下駅舎などの地下施設に避難することは有効であると認識しており、政府としては緊急一時避難施設としてこれらの施設の指定の促進に取り組んでいるところであります。

その上で政府においては武力攻撃を想定した避難施設の在り方に関し、一定期間滞在可能な施設とする場合に必要な機能や課題等について諸外国の調査も行うなどして検討を進めてきています。

ご指摘の避難施設の整備に関しては、その手法や技術的、費用的課題など様々な視点から幅広く議論、検討していく必要があると考えています。

今後政府としては引き続き諸課題について研究、検討を行ってまいりたいと考えています。

――世界各国では核ミサイルへの脅威への備えの重要性の認識からいざという時の避難場所として核シェルターの整備を政府主導で進めているといわれている。

日本は唯一の被爆国で周囲を核保有国に囲まれているが、日本における核シェルターの普及率は。

○松野官房長官
いわゆる核シェルターには様々なものがあり、現時点では我が国における普及率は把握していません。

その上で政府においては武力攻撃を想定した避難施設の在り方に関し、一定期間滞在可能な施設とする場合に必要な機能や課題等について諸外国の調査も行うなどして検討を進めてきているところであります。

今後政府としては引き続き諸課題について研究、検討を行ってまいりたいと考えています。

――日本が抗議や遺憾を繰り返す一方で、北朝鮮のミサイル能力が着実に進歩を続けております。

日本の整えるべき迎撃能力や、先ほど言いましたシェルターの整備等についてですね、国民の命を守るためにすぐやるべきこと、やれることですね、あるいはやるべきだがそのためには憲法改正や法整備が必要なことなどをパッケージで野党や国民に対して説明を尽くす時期ではないのかという指摘があります。

これについても年末の戦略3文書を待ってということになるのでしょうか。

○松野官房長官
北朝鮮の弾道ミサイル発射と我が国を巡る安全保障環境が急速に厳しさを増していることを踏まえ、政府としては新たな国家安全保障戦略等を本年末までに策定することとしており、現在議論を行っているところであります。

これらの文書の策定に当たっては、安全保障上の様々な課題について、国民の命や暮らしを守るために何が必要か、いわゆる反撃能力も含め、あらゆる選択肢を排除せず現実的に検討していく考えであります。

いずれにせよ引き続き丁寧に説明をしてまいりたいと考えております。

――今回のミサイルの飛距離は4600キロにおよび、米軍の拠点であるグアムが射程圏内に入ります。

仮に弾道計算でグアムへの着弾がわかった場合に自衛隊はイージス艦による迎撃を実施するのか。

その場合は法的根拠は集団的自衛権でしょうか。

またミサイル発射から数分間での判断が求められますが、こうした政治的判断をする準備は整っているのか。

○松野官房長官
ご質問のような仮定の場合における我が国の対応について予断することは適切でなく、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。

いずれにせよ、政府としては北朝鮮の今後の動向を含めた情報収集・分析に徹底を期し、我が国として不断に必要な体制をとることにより、不測の事態の発生を防ぐ考えであります。

――北朝鮮の関連でウクライナ情勢について伺います。

北朝鮮外務省は、ロシアがウクライナの一部の州の一方的な併合を強行する構えを見せる中、住民投票だとする活動についてロシアを支持する立場を明らかにした。

日本政府としての見解は。

○松野官房長官
ご指摘の報道は承知をしています。

お尋ねのウクライナ国内で実施されたロシア編入に向けた住民投票と称するものや、ロシア編入に向けた住民投票やロシアによる編入と称する行為は、ウクライナの主権と領土一体性を侵害し、国際法に非難する行為であり、決して認めてはならず強く非難します。

我が国は力による一方的な現状変更の試みを決して看過できず、引き続きG7をはじめとする国際社会と連携しつつ、強力な対露制裁およびウクライナ支援の二つの柱にしっかりと取り組んでいく考えであります。

――ヤクルトの村上宗隆選手が昨日56本塁打を放ち、歴代2位で王貞治選手の日本選手シーズン最多記録を更新、22歳で最年少三冠王に輝いたが所感をお願いします。

○松野官房長官
東京ヤクルトスワローズの村上宗隆選手が昨日、神宮球場で行われた横浜DeNAベイスターズとの試合で56号ホームランを打ったとの報道は承知をしています。

明るいニュースで、大変喜ばしく思います。

村上選手は史上最年少の22歳でセ・リーグの首位打者、ホームラン王、打点王の三冠王になったと承知をしており、歴史に残る活躍をされたと思います。

心から敬意を表したいと思います。

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