第103代首相に石破茂氏 今後の政権の課題は…迫られる綱渡りの政権運営【国会内から中継】
首相指名選挙は決選投票が行われ、石破首相が第103代首相に選出されました。
国会内から中継です。
衆院選が終わってから2週間。石破首相は周辺に「無事選出されるといいが」と不安を打ち明けていたということです。30年ぶりとなる決選投票で少数与党となった中で、なんとか首相再選を果たした形です。
首相指命選挙は、1回目の投票では石破首相が221票、立憲民主党の野田代表が151票と、過半数を獲得した候補がいなかったため、決選投票となりました。
2回目の投票で石破首相は221票、立憲の野田代表は160票という結果でした。この決選投票では、野党第2党の日本維新の会や国民民主党が無効票となる投票行動に出たため、辛うじて石破首相が選出された形です。
立憲民主党は、他の野党に野田代表への投票を呼びかけていましたが、維新、国民民主が応じず、自民党内からは「野党側が一枚岩にならなかったことに救われ、なんとか再選を果たせた」という声があがっています。
──なんとか選出された形ですが、今後の石破政権の課題は何でしょうか
石破政権の政権運営には、野党側の協力を得るのが最優先となります。石破首相は、11日朝から、野党党首との会談に臨みました。
石破首相は、立憲民主党の野田代表、国民民主党の玉木代表と相次いで会談し、協力を呼びかけました。一連の会談では、政策活動費の廃止や旧文通費の使途公開など、政治改革の徹底が求められました。
また、国民民主党からは「103万円の壁」の撤廃を主張され、178万円に引き上げるよう求められました。
石破首相
「野党の皆様方からのご意見というものを誠実に謙虚に承りながら、国民の皆様方に見える形で、あらゆることの決定をしていきたいということを申し上げました」
国民民主党 玉木代表
「我々が訴えてる103万円の壁を引き上げる、基礎控除を引き上げる政策なので、これはぜひ協力してくれということをお願い申し上げました。(石破総理からは)与野党協力して進めるべき政策については進めていこうという話がありました」
石破首相は、こうした野党の主張にも耳を傾け、一定程度は受け入れていくことが必要になります。
このあと、石破首相は第2次石破内閣を組閣し、夜には会見を行います。
石破首相は野党の協力を得つつ、政府与党もまとめていくという綱渡りの政権運営が迫られます。