【解説】公明党・山口代表「今のままでは賛成できない」 政治資金規正法“改正”
政治資金規正法の修正協議が本格化する中で、衝撃の発言が飛び出しました。自民党案に賛成する方向だった公明党が一転、「今のままでは賛成できない」と態度を変えました。政治部官邸キャップ・平本典昭記者が伝えます。
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政治部官邸キャップ 平本典昭記者
「発言をしたのは連立パートナー、公明党のトップ、山口那津男代表です。自民党案にきょう(30日)賛成する考えを示すのか、と見られていた場面で出た発言です」
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公明党 山口代表(公明党・中央幹事会)
「(公明党は)主張、これは維持をしていく。変えるつもりはない。自民党から昨日示された修正案、これはそのまま賛同することはできない、というのが公明党の考え方であります。(公明党との間で)隔たりがある部分については、なお一層、自民党として透明化を図る。そうした思い切った決断を求めたいと」
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平本記者
「もともと自民党と公明党とは考えに隔たりがありました。しかし自民党が配慮する形で、昨日(29日)修正案を示し、公明党も賛成に回る方向で調整が進んでいた中での、予想外の発言でした」
平本記者
「ある現役閣僚の1人は『どうするんだ、これ』と困惑した様子でした。そもそも連立のパートナーの代表が事前の前触れもなく『主張は変えない』『賛同できない』『思い切った決断を求める』などと自民党に注文をつけることは極めて異例なことです。自民党幹部の1人は『先が見えない状況になった』と、衝撃発言の余波が広がっています」
──衝撃だったということですが、公明党が態度を変えた理由はどう見られますか?
平本記者
「その理由について、ある公明党関係者は、一度は自民党の修正案に賛成する、つまり、妥協する姿勢を見せたことに『党内に加えて、支持者から大きな反発があった』と明らかにしています。公明党が『クリーンな政治』を何よりも重視する中で、支持者からの反発は無視できなかったのだと思います」
「ある公明党幹部は『自民党と同じ穴のムジナとみられたくなかった』と解説しています。別の公明党関係者が『妥協して支持を失えば、選挙で応援してもらえなくなる』と本音を語っています」