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首相が会見 接種1日100万回目指す考え

2021年5月7日 21:32
首相が会見 接種1日100万回目指す考え

緊急事態宣言の延長を受け、菅首相は記者会見を開き、今後、新型コロナウイルスのワクチン接種を1日100万回行うことを目指し、接種を加速化させる考えを強調しました。

菅首相「国民の皆さんに安心できる日々を取り戻していただくために、ワクチン接種の加速化を実行すること、そしてそれまでの間に感染拡大を何としても食い止めること、この二つの作戦に私自身先頭に立って取り組んでまいります」

菅首相は、今回の延長の理由について、東京や大阪の人流は減ったものの新規感染者数は東京、大阪ともに、ステージ4を大きく超える水準にあることや、大阪では病床逼迫の改善に一定の期間が必要であること。また、変異株の拡大が続いていることなどをあげました。その上で、延長によって「ご負担をおかけする皆さまに深くお詫び申し上げます」と陳謝しました。

また、「大型連休という一つの山を越えた今後は通常の時期に合わせた高い効果の見込まれる措置を徹底する」として、飲食店における酒やカラオケの提供停止を継続しつつ、デパートなどの商業施設には休業要請ではなく営業時間の短縮要請にとどめると説明しました。

一方、宣言を解除する基準については「ステージ4を脱却することが目安になるが、専門家や自治体の意見も聞きながら総合的に判断していきたい」と述べるにとどめました。

これに対し、政府分科会の尾身会長は解除の基準について「ステージ3に入りステージ2の方に安定的な下降傾向が認められることが非常に重要」と指摘しました。その上で変異株の影響が極めて重要な要素だとして「今回、解除する時には今まで以上に慎重にやる必要がある」と強調しました。

さらに新規感染者の数が「下げどまったからすぐに解除すると、必ずリバウンドが来る」と指摘した上で「下げどまっても2、3週間はぐっと我慢することが必要だ」と述べました。

また、菅首相はワクチンについて今後、1日100万回の接種を目標とすることや、来年分としてモデルナ社などから2億回分の供給を受けるべく協議を進めていることを明らかにしました。

菅首相は7月末までに高齢者への接種を終わらせる目標を掲げていますが全国の「1700を超える市町村の中でおよそ1000については7月末までに終えられる状況だと報告を受けている」と述べました。

さらに、来月中をめどに、高齢者への接種に見通しがついた市町村から、「基礎疾患がある方々を含めて、広く一般の方々にも接種を開始したい」と意欲を示しました。

また東京オリンピック・パラリンピックについては「対策を徹底することで、国民の生命や健康を守り、安全安心の大会を実現することは可能だ」と述べました。