自民党の公認争い…党内の“主導権争い”も
この秋までに行われる次の衆議院議員選挙。自民党では、党の公認を争う選挙区が多くあり、調整が続いています。この公認選びには党内の主導権争いも絡んでいて、水面下で激しい駆け引きが行われています。
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自民党・林芳正元文部科学大臣「この第3区から立候補する、その決意をいま固めさせていただいた」
参議院から鞍替えして、次の衆議院選挙に出馬すると表明した林芳正元文部科学大臣。しかし、その山口3区には、現職で二階派の河村建夫元官房長官も出馬予定。
自民党・河村建夫元官房長官「私はどなたがお出になろうと、自民党の議席を守らなければならない使命がある」
野党は、立憲民主党・新人の坂本史子氏が出馬を予定している山口3区。
閣僚経験者2人がぶつかる事態に、河村氏が所属する派閥トップのこの人は。
自民党・二階幹事長「現職優先であることは間違いありません」
――Q.(林氏の)処分も辞さない
二階幹事長「当たり前のことじゃありませんか」
一方で、別の選挙区では、二階派の議員が現職がいる選挙区から出馬しようとしていることについては。
二階幹事長「地元の意見を十分慎重に聞いた上で判断したいと思います」
ある派閥の領袖は。
――自民・派閥領袖:ダブルスタンダードでは誰も納得しないよな。
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いま、自民党内では次の衆議院選挙をめぐって、各地でこうした公認争いが激化。その裏にあるのが、自民党内の主導権争いです。
二階派の鷲尾議員と細田派の細田議員がぶつかり、国民民主党の高倉栄氏と、共産党の平あや子氏が立候補を表明している新潟2区。
先週10日に現れたのは。
日本テレビ・大神櫻子記者「安倍前総理が柏崎市の会場に到着しました」
細田議員が所属する最大派閥の次期領袖ともくされる安倍前総理。
自民党・安倍前総理「公認候補を替えるというのは、皆さんこれはあり得ないじゃないですか。細田さんを間違いなく公認していく」
――Q.足を運んだ狙いを
安倍前総理「やはり地域の皆さんにですね、しっかりと、2区の候補者は細田さんだと、しっかり理解していただこうと思いました」
その安倍前総理をめぐって、政局をにらんだ動きだと臆測を呼んだのが。
麻生財務相「A、A、A。3人そろえば、なんとなく政局って顔だから」
甘利税調会長が立ち上げた議連に出席した3人。名前の頭文字のAをとって「3A」と呼ばれています。
――自民・閣僚経験者:3Aの目的は“二階おろし”だよ。
次の衆院選後の人事をにらんだ動きとみられています。
安倍前総理の出身派閥は党内最大。麻生派を足すと、自民党議員の4割にのぼります。
この3Aの動きを警戒する二階氏は、新たに議連を立ち上げ、その最高顧問に安倍前総理を指名。
安倍前総理「この会こそ私も、最高顧問を引き受けたいと思った次第です」
――自民党議員:安倍さんを抱き込むことで(二階氏が)存在感を高めるのが狙いだ。
主導権をめぐる水面下での駆け引き。次の衆議院選挙にむけ、さらに激しくなるとみられます。