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国勢調査受け 衆院小選挙区10増10減へ

2021年6月25日 14:54
国勢調査受け 衆院小選挙区10増10減へ

25日朝、発表された国勢調査の速報値に基づき計算すると、衆議院の小選挙区で、1票の格差を是正するためには、五つの都県で10議席増やす一方、10の県で10議席減らす、「10増10減」の定数配分が必要なことがわかりました。

国勢調査に基づき、現在の衆議院小選挙区の1票の格差を計算したところ、最大の差は、東京22区と鳥取2区の間で2.094倍でした。

最高裁は、格差が2倍を超えるかを、違憲判断の目安としているとされています。このため、5年前に、格差が2倍を超えないように定数を割り振る方式、「アダムズ方式」が新たに導入されました。

この方式で総務省が定数を割り振ったところ、小選挙区の数が東京で五つ、神奈川で二つ、埼玉・千葉・愛知で一つずつ増えます。一方、宮城・福島・新潟・滋賀・和歌山・岡山・広島・山口・愛媛・長崎の10県で、それぞれ一つ減ります。この割り振りで、都道府県の間の1票の格差は、最大でも1.695倍と2倍以内に収まります。

このあと、この割り振りに基づき、審議会が来年秋までに都道府県内の選挙区割りを決め、政府に勧告します。勧告を受けてから、政府は必要な法改正を行うため、ことし秋までに行われる次の衆議院選挙は、今の区割りで行われます。