【中継】規正法改正案、衆院委であす採決 譲歩の自民党案、成立の見通し
今の国会最大の焦点である政治資金規正法の改正をめぐり、与野党は、4日に衆議院の委員会で各党が提出した改正案を採決することで合意しました。
自民党の改正案は、公明党や日本維新の会の主張に譲歩して修正したもので、公明党は賛成する方針です。このため自民党の改正案が今の国会で成立する見通しとなっています。
衆議院の政治改革特別委員会は4日に、岸田首相が出席して質疑を行うこと、その後、各党が提出した政治資金規正法の改正案を採決することを決めました。
自民党の案は公明、維新の主張も取り入れ修正していて、少なくとも公明党は賛成し可決される見通しです。4日午後には衆議院本会議でも採決、可決され、参議院に送られる運びです。政治資金規正法の改正は自民党の案が成立する形で実現する見通しとなっています。
ただ維新は3日になり、修正が一部不十分だと主張し始めていて、このままでは賛成できないと訴えています。
――自民党の案が成立する流れであるということではありますが、残された課題というのもあるのでしょうか?
自民党案では、政党が議員に支給しブラックボックスとも批判された政策活動費について、維新の主張を取り入れ領収書を公開することになりましたが、立憲民主党は問題点を指摘しました。
立憲民主党 山岸議員
「10年後にこの領収書を公表するというときに、この領収書については、黒塗り、支出先とか、お店の名前とか、相手方の名前、日付、金額、こういったものに関して、黒塗りを認めるということはありうるんでしょうか」
自民党 鈴木議員
「様々な個人等のプライバシー、あるいは企業団体の営業秘密の保護等とのバランス、当然政治資金の透明性は極めて大事ですけれども、そういったバランスは当然考慮されていかなくてはいけないんだろうと思います」
成立の見通しとなった自民党案には、ある野党幹部が「抜本改革にはほど遠い」と話すなど、不十分との批判が根強くあります。
裏金事件の発覚から半年、再発防止策となる政治資金規正法の改正案は、批判が残る中で成立します。これで終わりでなく、引き続き見直していくことが求められています。