国会で、岸田首相が８日午後、政権発足後初めての所信表明演説を行いました。

岸田首相は「新しい資本主義の実現」を掲げ、新型コロナウイルスで傷ついた経済を立て直し「成長と分配の好循環」を実現すると訴えました。

岸田首相「喫緊かつ最優先の課題である新型コロナ対応に万全を期します。その上で私が目指すのは、新しい資本主義の実現です。これらの難しい課題に挑戦していくためには、国民の声を真摯（しんし）に受け止め、かたちにする、信頼と共感を得られる政治が必要です」

岸田首相は、国民の信頼と共感を得るため、すべての閣僚が国民との車座対話を積み重ねる方針を示しました。

新型コロナ対策では、人流抑制や医療資源確保のための法改正、さらにコロナの影響を受ける事業者に対し地域や業種を限定しない給付金や非正規や子育て世帯への給付金を打ち出しました。

また、「新しい資本主義実現会議」を新たに創設し、成長戦略と分配戦略の具体化を進めていく考えを示しました。

岸田首相「被爆地広島出身の総理大臣として、私が目指すのは核兵器のない世界です」

岸田首相はまた、外交・防衛政策の基本方針にあたる「国家安全保障戦略」を改定し、経済安全保障などの課題に取り組む方針を示しました。