静岡県の川勝知事が、先月の参議院補欠選挙の応援演説で「あちら（御殿場市）はコシヒカリしかない」などと発言し、批判が相次いでいたことを受け、９日、臨時会見で誤解だと強調しましたが、１０日夜に謝罪し、発言を撤回しました。

静岡・川勝平太知事
「あちら（御殿場）はコシヒカリしかない。ただ飯だけ食って、それで農業だと思っている」

静岡県を揺るがした発言が飛び出したのは、先月の参議院補欠選挙の応援演説でした。川勝知事が支援する候補の対抗馬が、前の御殿場市長だったため“御殿場市はコシヒカリしかない”と発言し、これまで県には８００件以上の苦情が寄せられました。

相次ぐ批判に９日、臨時会見を開いた川勝知事は、「御殿場に対して、何か批判めいたことを言ったというようにお受け取りになったのは、それは誤解であると」と述べ、誤解だと強調しました。

さらに、川勝知事は「（若林前市長が）御殿場のコシヒカリを自慢したいがために、ご飯だけあれば、お新香があれば何もいらないと言った。これを逆手にとったということで」と話しました。

ただ、御殿場市民の多くは納得していないようで、「静岡県のトップとしては、考えられない発言だと思う」「市民として怒るのは当然」などと、謝罪を求める声が多く聞かれました。

これまで一貫して、謝罪の言葉を口にしなかった川勝知事でしたが、１０日夜、「誠に申し訳なく思っております。ごめんなさい。選挙戦での発言はですね、これは撤回をいたします」と謝罪し、発言を撤回したのです。

川勝知事は１２日の定例会見で、改めて説明するということです。