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【解説】“裏金議員”公認問題 石破内閣、スタートから難題に直面

2024年10月2日 18:29
【解説】“裏金議員”公認問題 石破内閣、スタートから難題に直面

就任から一夜が明けた2日、石破政権が本格始動しています。これからどう進んでいくのでしょうか。日本テレビ政治部官邸キャップ・平本典昭記者が3つの疑問について解説します。

1.石破内閣が○○で本格始動
2.石破さん変わった? 就任会見で
3.どうなる? “裏金議員”の公認問題

鈴江奈々キャスター
「まず1つめですが、初日からいろいろな動きがありましたね」

政治部官邸キャップ 平本典昭記者
「朝はアメリカ・バイデン大統領との日米電話首脳会談から始まりました。ある情報が入ってきています。ここでクイズです。首相の昼ご飯シリーズ、1日の岸田首相はシメラーということで『みそラーメン』でしたが、2日の石破首相のスタート、昼ご飯はいったい何が用意されたと思いますか? ちょっと選択肢が多すぎるので、ヒントは『○○定食』だったそうです」

鈴江奈々キャスター
「これはガツンと気合を入れるために、しょうが焼き定食とか?」

平本記者
「すごい、正解です。しょうが焼き定食だったそうです。キノコ、タマネギがたっぷりだったそうです。石破さんは、総裁選期間中は忙しく、コンビニのパンなどを食べる日が多かったようですけれども、関係者によると、定食は久しぶりだったと聞きました。さて、石破政権はスタートから難題に直面しています」

鈴江キャスター
「2つめの疑問に移りますが、石破さんは1日の午後9時ごろから就任会見を行いましたが、何か見えてきたものはあったんでしょうか?」

平本記者
「就任後初の会見、私も行きましたが、一言で言うと『安全運転』だったという印象です。記者からの質問は、解散のタイミングをめぐって、なぜ方針転換をしたのかというのが多かったです。石破首相から明確な答えはありませんでした」

「今、与野党から、石破氏が首相になった途端に『石破カラーを封印しているのでは』という声が出ています。これまで石破さんのよさは『自民党の論理』でなく『党内野党的』な立場で『正論』を発言してきたのに、今や『自民党の論理』にとりこまれている、そういった見方が増えています」

鈴江キャスター
「その自民党の論理と私たち有権者の意識のズレがあると思われるポイントとして、3つめの疑問の裏金議員の公認問題、どう落ち着きそうでしょうか?」

平本記者
「これまでの調整でまず、『非公認』という選択肢はとらない方向で自民党内では調整が進んでいます。ただ、他の議員との差をつけるため、比例代表の重複立候補を認めないという案が出ています」

鈴江キャスター
「日本テレビが行った党員への独自調査でも公認するかどうか、『賛成』が19%、『反対』が47%とかなり厳しい意見が多く占めていましたが、それでも公認するという流れなんですね」

平本記者
「自民党内の取材をしていると理屈はこうで、まずこの問題、処分は一度決めたので、もう終わった話だと。2つめは、石破体制は政権基盤が弱く、裏金議員に厳しい対応をとると、党内に約100人いる旧安倍派を敵に回し、さらに政権基盤が揺らぐリスクがあるという話を聞きます」

「早速、旧安倍派からは『深刻な党内分断をうむだろう』などという反発が出ています。石破首相も2日、早速動いています。旧安倍派の重鎮・衛藤征士郎議員と会談しました。関係者によると、衛藤議員は裏金議員を非公認とすることや、重複立候補の禁止も慎重であるべきと伝えたということです」

「石破首相は総裁選中には『新しい執行部で厳しい判断をする』と言ってきました。公認問題、実は決断まで残された時間はそう多くありません。1日の会見でも石破首相は『共感と納得内閣』と言っていました。公認をめぐる石破首相の決断に私たちが『共感』できるか、『納得』できるか、しっかり見ていきたいと思います」