×

【全文】山形・新潟で大雨…2人が安否不明 松野官房長官会見(8/4午前)

2022年8月4日 14:28
【全文】山形・新潟で大雨…2人が安否不明 松野官房長官会見(8/4午前)

松野官房長官は4日午前の会見で、山形県や新潟県などの大雨で、午前9時30分時点で、安否不明者が2人いるとの報告を受けていることを明らかにしました。

<会見トピックス>
▽北陸を中心とした記録的大雨

▽ペロシ下院議長と蔡英文総統との会談

▽中国軍事演習

▽サハリン2

▽大雨と総理会食

▽ペロシ下院議長来日

▽日韓外相会談

▽BA.5対策強化宣言

会見の概要は以下の通りです。

○松野官房長官
岸田総理は8月5日に広島入りし、6日に広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式に参列する予定です。

また、9日に長崎入りし、長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に参列する予定であります。

次に、G7広島サミットロゴマークの募集開始について発表をいたします。

来年5月19日から21日まで広島県広島市で開催するG7広島サミットについては、7月25日に準備会議を立ち上げ、政府一丸となって準備を進めています。

7年ぶりに日本で開催されるG7サミットの意義を国内外に戦略的かつ効果的に広報することは極めて重要であり、この機会をとらえ、国際社会の平和と繁栄に対する我が国の貢献や海外への日本の魅力発信を積極的に行っていきたいと考えています。

その一環としてG7広島サミットの開催に向けて国内の機運を高めていくため、広く国民の皆さまからデザインを募集してG7広島サミットのロゴマークを作成することとし、本日から募集を開始します。

政府としては国民の皆さまのご理解とご協力をいただきながら、G7広島サミットを成功させたいと考えており、来月13日までの募集期間中、年齢や資格を問わず、できるだけ多くの皆さまから作品をお寄せいただきたいと考えています。

詳細につきましては、内閣広報室にお尋ねを願います。

私からは以上です。

――大雨について伺う。

東北・北陸で記録的な大雨となり、気象庁は昨日、山形県に大雨特別警報を発表した。

山形県のほか、青森、秋田、新潟各県では線状降水帯が発生し、河川氾濫や新幹線の運休などに影響が出たが、政府の把握している被害状況等を伺う。

○松野官房長官
昨日から前線の影響で東北地方の日本海側や北陸地方を中心に複数の線状降水帯が発生をし、記録的な大雨となりました。

気象庁では昨日19時15分に山形県、本日1時56分に新潟県を対象とする、大雨特別警報を発表しました。

政府においては、昨日19時15分に官邸危機管理センターに官邸連絡室を設置し、被害状況の把握に全力で当たるとともに、人命第一の方針のもと、関係省庁が一体となって対応しております。

現在、被害状況の把握に全力で当たっているところですが、本日9時30分時点で安否が不明の方2名との報告を受けております。

また、最上川をはじめ複数の河川が氾濫したほか、各地で土砂崩れが発生しております。

特に山形県や新潟県では家屋の浸水などの被害が多数発生をしている状況であります。

この雨の影響で、山形新幹線の福島ー新庄区間で運転を見合わせており、東北中央自動車道や磐越自動車道の一部区間が通行止めとなっているなど交通に影響が生じています。

またライフラインについて、電力は新潟県など約1,900戸で停電が発生。

水道は新潟県など約380戸で断水が発生。

通信は山形県などで携帯電話のサービスに支障が出ているとの報告を受けています。

本日、新潟県知事及び山形県知事からそれぞれ人命救助および給水支援について災害派遣要請があり、現在部隊を派遣をしているところです。

災害自治体と緊密に連携を図りながら、二次災害に留意しつつ、災害応急対策に全力で取り組んでまいります。

また、これまでに山形県及び新潟県の13市町村への災害救助法適用が決定されました。

山形県の大雨は峠を越えましたが、新潟県では引き続き非常に激しい雨が降っており、土砂災害や河川の増水、低い土地の浸水に最大限警戒をお願いします。

特に大河川は上流の雨により下流で遅れて増水するため、大雨が止んだ後であっても水位が上昇し、氾濫することがあることに、ご留意をいただきたいと思います。

被害がすでに発生している地域や北陸地方など大雨に関する警報が発出されている地域にお住まいの方々におかれましては、引き続き、自治体などの避難情報のほか、テレビ・ラジオ・インターネットなどの最新の情報に注意し少しでも危険を感じれば躊躇せず早め早めに自らの命を守る行動をとってください。

――安否不明2名について、どこの都道府県なのか詳細な情報は。

○松野官房長官
詳細に関しましては、担当部署にお問い合わせをいただきたいと思います。

――台湾の蔡英文総統とペロシ米下院議長の会談について。

両氏は昨日会談し、台湾海峡の平和と安定を守るため、米台の連携を強化していく方針を確認した。

この会談の受け止めと評価は。

○松野官房長官
3日にペロシ下院議長と蔡英文総統との会談が行われたと承知をしていますが、同会談を含め、ペロシ下院議長の海外訪問について、日本政府としてコメントする立場にはありません。

その上で中国側による一連の軍事演習は、我が国を含む地域の平和と安定を損ないかねないものであり、その観点から、我が国から中国側に対して重大な懸念を表明しました。

特に、我が国の近海に訓練区域が設定されており、仮にそのような場所で実弾演習を行うのであれば、我が国及び国民の安全保障に影響するものであると考えており、その点からも重大な懸念を有しています。

我が国として、改めて両岸問題の平和的な解決を強く促していきたいと考えております。

――軍事演習について、自衛隊を含めた日本側の警戒態勢について伺う。

○松野官房長官
防衛省、自衛隊としては、我が国周辺の海空域における中国軍の動向について引き続き注視しつつ警戒監視情報収集活動を継続するとともに、状況を注視し対応に万全を期していく考えであります。

――関連で。

台湾周辺は重要な資源もあり、台湾は半導体製造でもトップシェアを誇っている。

また物流や貿易など経済への影響も懸念されるがその点は。

○松野官房長官
先ほど申し上げた通りでございます。

――関連で伺う。

先ほど長官は、中国側の軍事演習に「重大な懸念を表明」とおっしゃった。

きのうの段階では「重大な」というのはついておらず「懸念」という表現だったと思うが、これは表現を強められたという理解でいいのか。

その理由は。

○松野官房長官
表現に関しては先ほど申し上げた通りでございます。

――ロシアの石油天然ガス開発事業サハリン2について。

ロシア政府は3日までにロシア極東の石油天然ガス開発事業サハリン2の運営について、運営会社を設立することを決定した。

新会社の設立後、事業に出資する日本の商社事業への参加を継続するかどうかの判断を迫られることになる。

日本政府としての受け止めと今後の対応について伺う。

○松野官房長官
ご指摘のロシア大統領令に関する政府決定について昨夜、ロシア政府より発出されたことは承知をしております。

ロシア政府の決定の詳細については確認中であり、今後の対応等については、予断をもってコメントすることは差し控えさせていただきたいと思います。

その上で政府としてはエネルギーの安定供給を確保し、G7の方針に沿ってロシアへのエネルギー依存を低減すべく、再生可能エネルギーや原子力を含めたエネルギー源の多様化、上流開発投資等によるロシア以外の供給源の多角化、産油国等に対する継続的な増産の働き掛け等の取り組みを進めてまいりたいと考えております。

いずれにせよ、サハリン2は日本の電力やガスの安定供給の観点からも重要なプロジェクトであります。

日本の企業の権益を守り、LNGの安定供給が守られるよう、官民一体となって対応していきたいと考えております。

――大雨。

昨夜山形で大雨特別警報が出た段階で、総理はすぐに 状況を把握されたのか。

警報が出た後も夜の会食を続けられたことについて適切だったとお考えか。

○松野官房長官
先ほど申し上げた通り、政府においては官邸危機管理センターに官邸連絡室を設置し、関係省庁が一体となって対応してきているところであり、大雨の状況について総理には秘書官を通じて、適時適切に報告がなされていたと承知をしております。

――会食については。

○松野官房長官
必要な報告はしっかりと行われていたと承知しております。

――ペロシ氏は本日日本に到着し、明日岸田総理とも会談するとも報じられているが、要人との会談など調整状況は。

またペロシ氏訪日での期待、成果があれば。

○松野官房長官
ペロシ下院議長の訪日中の日程や会談相手については現在調整を行っているところであります。

いずれにせよ、ペロシ下院議長の訪日は、旭日大綬章を受章された2015年以来7年ぶりであり、日米間の議会交流を含む人的交流をさらに強化するものとして歓迎をいたします。

――日韓外相会談について。

自民党外交部会などは昨日カンボジアで開かれているASEAN関連外相会合に合わせた日韓外相会合を開催しないよう決議し、政府に求めました。

韓国による竹島周辺での軍事訓練や韓国調査船による日本の領海航行を受けた対応ですが、政府として日韓外相会談を行う考えはあるか。

現在の調整状況を含めて伺います。

○松野官房長官
ご指摘の党会合での議論は承知をしております。

先般の韓国軍による竹島に関する軍事訓練、および韓国調査船による竹島領海の航行については、それぞれ直ちに強く抗議を行ったところであります。

ASEAN関連外相会議に関する日韓外相会談については決まっていませんが、いずれにせよ、日韓関係を健全な関係に戻すべく、日本の一貫した立場に基づき尹政権と緊密に意思疎通を図っていく考えであります。

――BA.5対策強化宣言をめぐり高齢者に外出自粛を要請する動きが出ているが、厳しすぎるとの声や効果を疑問視する声もある。

政府として外出リスクについてどのようにお考えなのか。

○松野官房長官
先日の政府対策本部において、BA.5対策強化宣言の枠組みをもうけ、都道府県が行う住民への協力要請や呼び掛けの例として、高齢者や同居家族等について混雑した場所や感染リスクが高い場所への外出の自粛等感染リスクの高い行動を控えることを、お示しをしたところであります。

これは高齢者等に一律の外出自粛を求めるものではなく、高齢者等については、感染した際に重症化しやすいことから、ご自身を感染から守るため、混雑した場所への外出など感染リスクの高い行動を避けていただくよう呼びかけるものであります。

こうした趣旨をご理解いただきながら、感染拡大防止にご協力をお願いしたいと思います。