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自民、一部公開を提案も…あすの衆院・政倫審は開かれないことに 与野党の攻防続く

2024年2月27日 17:08
自民、一部公開を提案も…あすの衆院・政倫審は開かれないことに 与野党の攻防続く

自民党の派閥の幹部が政治とカネの問題について説明する、衆議院の政治倫理審査会、政倫審を公開で行うかどうかをめぐり、動きがあったもようです。森美華記者が中継。

自民党は、野党側に対し、安倍派の事務総長だった西村氏と二階派の事務総長・武田氏の2人については、一部、公開に応じると譲歩しました。ただ、野党側はこれも不十分だと突き返しています。

最新の情報で、立憲民主党によりますと、28日の政倫審は開かれないことになったということです。自民党はこれまで議員だけの傍聴を認める方針でしたが、午後になって公開を容認している安倍派の事務総長だった西村前経済産業大臣と二階派の事務総長・武田元総務大臣の2人については一部、公開して実施する案を提示しました。具体的には、公開の形式について記者の傍聴や録音は認める一方で、テレビ中継は認めない、などというものです。これに対し、野党側は全面的な公開を求め、合意には至りませんでした。

さらに、自民党側からは新たな提案があったとの情報もあります。

立憲民主党・笠国対委員長代理
「一歩前進した部分はありますけれども、我々が国民の皆さんに説明責任を果たすための公開でのやり方ということとは、まだまだ甚だ距離がありますし、これでは認められない」

野党側は世論の支持を見込んで、政倫審が公開されない限り、来年度予算案の採決には応じられないと強気の姿勢を崩していません。

これに対し、自民党は、政倫審の全面的な公開にはなお慎重な構えである一方、予算案は今週中に採決したいという、両方が両立しない、苦しい状況になっています。

こうした中、岸田総理は自民党本部で麻生副総裁と茂木幹事長らと会談しました。政倫審をめぐる対応についても協議をしたものとみられます。

ある総理周辺は「世論を考えれば5人公開でないと持たない」と話す一方で、ある自民党幹部は、2人だけ一部公開する案について「ほかの3人へのプレッシャーになってしまい、おかしい」とあくまで公開に慎重な考えを示すなど、政権の中でも意見が割れている状況です。

与野党ともにできるだけ早く政倫審を開催したい考えですが、公開か、非公開かをめぐり、お互いに妥協しない状況で、開催がいつになるかは見通せない状況になっています。