岸田首相、“統一教会”被害者に「話を聞かせていただきたい」 元2世信者「一番の問題解決の近道」「年内に解散請求を」
いわゆる“統一教会”をめぐり、24日の国会で岸田首相が、被害者と直接会って話を聞く姿勢を示しました。元信者は「一番の問題解決の近道」と期待をかけます。被害者を救済する法案は今国会での成立を目指して協議中ですが、難航する可能性もあります。
■首相周辺は「慎重にやる必要ある」
有働由美子キャスター
「岸田首相が、被害を訴えている元信者などと会って直接話を聞く考えを示しました。首相が自ら会って聞くというのは重いですよね」
小野高弘・日本テレビ解説委員
「今、政府として“統一教会”の解散命令を請求するかどうかが焦点になっています。質問権を使って文部科学省が教団から聞き取りを行おうとしていますが、被害者の声にも耳を傾ける必要性を問われ、首相自身が『会って話を聞かせていただきたい』と答えました」
「首相としても、この問題に対応している姿を見せないといけないという考えが、見てとれます。ただ周辺は『会うかどうかまだ分からない。どういう方に会って話を聞くべきか考えないといけないし、会うことによる影響も考えて慎重にやる必要がある』と言います。
■元2世は…「早急に聞く場を」要望
有働キャスター
「当の被害者の方たちはどう思っているのでしょうか?」
小野委員
「元2世信者の小川さゆりさん(仮名・20代)は『被害者の生の声を聞くことは、一番の問題解決の近道だと思っています。早急に聞く場を設けていただいて、解散請求を年内にでもしていただきたいと必ず伝えたいです』と話していました」
■今国会で…「被害者救済」どうなる?
小野委員
「国会で与党と野党が一緒になって、霊感商法や高額献金などの救済をどうするか、今後の被害防止をどうするかを考え、『被害者救済法案』の今国会での成立を目指して協議中です」
「立憲と維新の両党は、家庭裁判所が認定すれば被害者の家族らが寄付を取り消すことができるという制度を主張しています」
「これに対して与党からは、『本人の決定を第三者が覆せるようにするのは、憲法で保障された個人の財産権を侵害する恐れがある』と否定的な意見もあります。協議は難航するかもしれません」
有働キャスター
「もちろんいろいろな意見があるでしょうが、今の国会でその隔たりを乗り越えられるのか。政治が問われています」
(10月24日『news zero』より)