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【全文】「サル痘」韓国初確認で「注視している」官房副長官会見(6/23午前)

2022年6月23日 13:04
【全文】「サル痘」韓国初確認で「注視している」官房副長官会見(6/23午前)

木原官房副長官は23日午前の会見で、天然痘に似た症状が出る「サル痘」が韓国で初確認されたことを受けて「注視している」と述べました。
その上で、WHOと連携しつつ、国内外の感染症の動向や発生動向の監視など、必要な対応を講じる考えを示しました。

<会見トピックス>
▽アフガン地震

▽サル痘

▽参院選女性候補

▽節電ポイント

▽若年層性被害

▽沖縄慰霊の日

会見の概要は以下の通りです。

○木原官房副長官
それでは冒頭、私からアフガニスタン東部地震について一言申し上げます。

現地時間6月22日未明に、アフガニスタン東部で発生した地震により、多くの方が犠牲になったことに心からお見舞いを申し上げてますとともに、負傷された方々の1日も早い回復をお祈りを申し上げます。

また、国際機関と連携しつつ、現地におけるニーズの把握を含めた情報収集を行うとともに、必要な支援を迅速に提供するべく調整しているところでございます。

なお現時点で邦人被害の情報には接しておりません。

冒頭私からは以上でございます。

――サル痘について。

韓国でも初めて患者が確認された。

欧米などを中心にこれまで感染者が2000人を超えていてWHOは専門家による緊急の委員会を23日に開くことにしている。

世界的な感染状況についての見解と国内での感染例や疑い例の報告はないか、また今後の対応について伺う。

○木原官房副長官
サル痘についてでございますが、世界的な感染状況につきましては、今ご指摘もいただいた、韓国における一例目の確認も含めて、政府として注視をしているところでございます。

WHOにおきましては、これも今ご指摘いただいたとおりですが本日、日本時間の23日深夜ということになりますが、サル痘をめぐる状況が国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態に該当するか否かということについての意見を専門家に求めるための、緊急委員会を開催するとこのように承知をしております。

ここでの議論を踏まえて適切に対応してまいりたいというふうに思います。

なお、国内での感染例等に関しましては、サル痘は感染法上、全数届け出の対象となっておりますが、現時点において国内での感染は確認をされていないところでございます。

なお、感染が疑われる場合には、医療機関から保健所に、相談をしていただくよう依頼をしているところでございまして、必要な検査等を行う体制を整えているところでございます。

政府としてはWHOともよく連携をしつつ、国内外の感染症の動向、発生動向の監視等必要な対応を講じていきたいと思います。

なお、疑い例ということもご指摘をいただきましたが、疑い例につきましては、個人情報のような配慮の観点から、検査で感染が確定するまで公表しないこととしていると、このように承知、聞いておるところでございます。

検査で確定した段階で個人情報に配慮しつつ、適切な対策を行うこととしているとこういうことでありますが、詳細は厚生労働省にお問い合わせいただければと思います。

――いわゆる節電ポイントについて。

21日の物価・賃金・生活総合対策本部で岸田首相は節電にあわせてポイント付与する制度をつくると表明した。

各電力会社がすでに行っている制度では月数十円程度にとどまり、インターネット上では「岸田ポイント」と揶揄されている。

政府としては民間のポイントに上乗せするなどの財政出動を伴うような電気代対策を実施する用意があるのか、検討状況は。

○木原官房副長官
ご指摘いただきました点に関しましては、これも今まさにご指摘いただいたとおり、すでに一部の電力会社において省エネなどをした際にポイントを付与するといった取り組みが開始されているところであります。

今回の対策におきましては、電力会社が行っている取り組みに、少しでも多くの皆さまにご参加をいただいて、実質的な電気料金負担の抑制に繋がるように電気代負担軽減を十分実感できる水準でポイントを付与するということを検討しているというふうに聞いております。

いずれにしても、官民で連携して、官民連携のもとでこうした時にもさらに広げスピーディーに効果を得るためにどのような措置を講ずることが効果的か、具体的な案の検討を早急に進めてお示しをしていきたいというふうに思います。

――民間で既にやっているものに政府が財政支出して上乗せするイメージか。

○木原官房副長官
具体的な制度のスキーム等についてはまさに検討しているところでありますが、今先ほど私が申し上げた通り官民で連携してやるということが重要でありますから、そういった点も含めて検討していきたいと思います。

――時期について。

足元の電気代の上昇に対応できる時期、この夏に支援策を実施できるよう進めているのか。

○木原官房副長官
具体的な制度設計やはり、十分に機能するものでなければいけないというふうに思いますので、まずは設計をするということでありますが、その検討を速やかにやっていきたいと思います。

――参院選挙について。

候補者に占める女性の割合が33. 2%となり、国政選挙で初めて3割を超えた。

ただ男女共同参画基本計画で掲げられた2025年までに35%以上という努力目標にはまだ届いてない。

今回の男女比率の受け止めと、今後女性が選挙に参加しやすい環境作りの対策の検討状況は。

○木原官房副長官
この政治分野におきます、男女共同参画の推進、政治に的確に民意を反映させるという観点から、極めて重要な課題だという認識をいたします。

政治分野における男女共同参画の推進に関する法律におきましては、基本的原則として衆議院議員、参議院議員及び地方議会議員の選挙において、政党等の政治活動の自由を確保しつつ、男女の候補者の数ができる限り均等となることを目指すということを規定した上で政党を含む関係機関が適切な役割分担のもとで積極的に取り組む、ということを定めている規定しているところであります。

そうした中で前回の参議院議員選挙と比べて、より多くの政党の女性候補者割合が上昇したということであります。

そのこと自体は、積極的に受け止めたいと思いますが、今後さらなるやはり取り組みが必要だと、このように考えます。

女性候補者が増えない背景につきましては、内閣府が地方議会議員等を対象に行った調査によりますと性差別、そしてセクシャルハラスメントを受けることがあると、あるいは議員活動と家庭生活の両立が難しい、こういった、点をあげた女性が男性より多かった、というふうに承知をしておりますので、今の政府としては本年4月に内閣において作成した政治分野におけるハラスメント防止研修のための動画教材の各議会における活用の推進と、環境整備を通じて取り組みをさらに後押ししていきたいとこのように考えます。

――先週内閣府が発表した若年層の性被害。

4人に1人がなんらかの性被害にあっているとの回答。

若年層ということでSNSによる性被害もあったのが特徴。

この結果を受けて、どういう政策を打ち出すべきか。

○木原官房副長官
今ご指摘いただいたとおり、16歳から24歳の若年層対象に内閣で行った若年層の、性暴力被害の実態に関するオンラインアンケート及びヒアリング結果、これによりますと約4人に1人が何らかの性暴力被害にあったことがあるとの回答が寄せられたと承知をしております。

今回の調査は若年層の性暴力被害の適切な対応、そして支援を検討実施する際のこの基礎資料として活用することを目的として実施したものであります。

若年層における性暴力被害の実態について、重要な結果を得られたと、このように認識をいたします。

今後、この性犯罪、性暴力対策の強化の方針の、令和5年度以降の後継となる方針、また痴漢撲滅パッケージ、これは仮称でありますが、これを今年度中に作成する、ということとしておりますので、その検討にも汎用し活用していきたいと考えております。

――沖縄慰霊の日。

本日、沖縄戦没者追悼式、戦争の記憶を後世にどう伝えるべきか。

沖縄には米軍基地集中、基地負担軽減にどう取り組むか。

○木原官房副長官
ご指摘のとおり本日は沖縄慰霊の日ということであります。

沖縄は先の大戦でまさに悲惨な地上戦の舞台となり、県民の皆さんは筆舌に尽くしがたい、苦難を経験したと、こういうことであります。

戦後も復帰まで長い年月を要しました。

県民が多大な苦難を味わったと、このように認識をいたします。

こうした歴史が決して忘れられることないように。

今日、この慰霊の日も含めてしっかり記憶に残していくということは大切だろうというふうに思います。

また、沖縄の皆さまには、ご指摘いただいた通り、今もなお大きな基地負担を背負っていただいております。

政府としてもこのことを重く受け止めて引き続き基地負担の軽減に全力で取り組んでいきたいと思います。

これまで沖縄の基地負担軽減に向けては、米軍専用施設区域の整理縮小を進めてきております。

返還された跡地につきましては世界自然遺産といった観光資源、あるいは、医療拠点、幹線道路といった県民の皆さんの生活の利便性の向上に資する、そういったものにも利用されているところであります。

引き続き、国を挙げて基地負担の軽減に一つ一つ取り組み、結果を出していきたいというふうに思います。

政府として引き続き沖縄の発展のため、沖縄振興と基地負担の軽減、全力を尽くしてまいります。