【解説】立憲代表選、4人が出馬…どこに注目?
立憲民主党の代表選のポイントについて、政治部官邸キャップの平本典昭さんとお伝えします。
──争点は何になるのでしょうか?
野党第一党の党首選、大事な選挙戦です。一言で言えば「次の総理大臣を狙いに行く中、誰が最もふさわしいか」が最大の争点と言えます。
ある立憲幹部は「裏金事件で有権者は変化を求めている。次のリーダーの最大の仕事は政権奪還だ」と述べています。別の立憲幹部は「10年に1度の政権交代のチャンスだ」とも話しています。
自民党総裁選で小泉さん、石破さんは「早期に衆院選を行う」と主張しています。有権者の中には「裏金事件で自民党は嫌だけど民主党政権は混乱した。今の立憲に果たして政権を託せるのか」という声が多いです。
この人がトップのチームなら託せると思ってもらえるかが、最大のポイントです。
──選挙戦はどんな展開になりそうですか?
まず、今回の選挙戦は異例の展開となりました。告示当日の締め切り1分前に、1年生議員の吉田さんは届け出受理、告示前日に現役代表の泉さんがようやく推薦人20人を確保しました。
裏を返せば、この2人は出遅れたわけで、選挙戦は(安定した支持基盤を持つ)野田さんと枝野さんの戦いが軸になりそうです。
野田さんの強みは、一度総理大臣をつとめた経験。弱みは、新鮮味のなさ。枝野さんは強みは官房長官、前の代表をつとめた経験。弱みは、新鮮味のなさ、です。
──2人は強みも弱みも似ていますね。
党内からは「昔の顔対決」などとも言われています。
この2人に対して、現代表で、4人の中で最も若い泉さんは、直近の国政選挙での勝利など実績を武器に戦います。
唯一の女性候補、吉田さんは期限付きの消費税の減税政策などを訴えます。
2009年の政権交代から15年。あの時とどう変わったのか?そのトップに立つリーダーの魅力、チーム力、そして政策実行力があるのかどうかを、論戦で示せるかがカギです。
──今後、わたしたちは何に注目していけば良いでしょうか?
自民、立憲などが政権の座をかけて戦う衆院選は、早ければ来月、再来月に行われる可能性もあります。
衆院選が「決勝戦」とすると自民党総裁選。そして、この立憲代表選はいわば「準決勝」とも言えます。
わたしたちは決勝戦でどう投票するか判断する上でこの準決勝も注目してチームの特性、トップの実力、選手の研究をするチャンスにしてみてはいかがでしょうか。