自民“裏金事件”の処分めぐり 岸田首相、党幹部と相次ぎ協議
自民党のいわゆる裏金事件の処分をめぐり岸田首相は相次いで党幹部と協議を行いました。国会記者会館から中継です。
安倍派幹部に対する処分の重さが焦点となっていて、岸田首相は断続的に党幹部と協議を行い、最終調整を行っています。
岸田首相は2日午後3時半から、麻生副総裁、茂木幹事長、森山総務会長と会談しました。続いて渡海政調会長、小渕選対委員長ら6人でも会談したほか、麻生氏、茂木氏と再度会談するなど、4日の処分に向けて最終調整を行っています。
執行部は安倍派と二階派の幹部に加え、不記載額が5年間で500万円以上あった議員ら39人を処分する方針です。
キックバック再開の協議に参加していた安倍派幹部4人のうち、派閥トップの座長を務めた塩谷立氏と参議院側のトップだった世耕弘成氏については「離党勧告」処分とする方向で調整しています。
協議に加わっていた下村博文氏、西村康稔氏の2人についても重い処分とする方向で調整しています。
また、執行部は安倍派幹部の萩生田光一氏、松野博一氏、高木毅氏と二階派の事務総長だった武田良太氏について「4人に次いで責任が重い」とみています。
一方、不記載額が500万円以上1000万円未満の議員は「戒告」処分とする方向です。
――Q.処分の方針は2日の幹部会合で決まったのでしょうか?
幹部会合の出席者によりますと、「結論は出なかった」ということです。
調整が難航している理由は、茂木幹事長が主導して作った処分案に対して執行部内からも異論が出ているからとみられます。
ある党幹部は「500万円という数字に何も根拠はない」と批判しています。さらに、安倍派幹部に対する処分についてある自民党幹部は「差をつけるべきではない」と述べていて、意見が割れているとみられます。
さらに、ある自民党議員は「中途半端な処分をして批判されたら意味がない。500万円以下の議員も処分すべきだ」と述べるなど、党内からは厳しい処分を求める声が根強くあります。
そして入ってきた最新情報によりますと、ある党幹部は「きょう中には決まるだろう」という見通しを示しました。
4日の党紀委員会に向けてギリギリの調整が続きます。