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海保を防衛相の指揮下に置く手順「統制要領」がまとまる

2023年4月28日 17:48

日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、政府は、有事の際に海上保安庁を防衛相の指揮下に置く手順などを定めた「統制要領」をまとめました。

自衛隊法では、日本が敵から直接、攻撃を受ける「武力攻撃事態」で自衛隊に「防衛出動」が発令された際、海上保安庁を防衛相の指揮下に入れることができると規定しています。しかし、具体的な手順などは定められていなかったことから、政府が今回、その手順などを定めた「統制要領」を取りまとめたものです。

「統制要領」では、特別の必要があると認められるときには、閣議決定を経て海上保安庁を防衛相の指揮下に置くとし、海上保安庁は主に戦闘区域の外で、住民の避難や、海上での捜索・人命救助などを担うとしています。

政府は、これにより「自衛隊が敵を排除するための作戦に専念することができる」と説明しています。

自衛隊と海上保安庁は「武力攻撃事態」を想定した初の共同訓練を5月にも実施する予定です。