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【さあ、投票へ。】衆院選 福岡2区 有権者が注目 候補者6人の物価高対策は

2024年10月23日 19:06
【さあ、投票へ。】衆院選 福岡2区 有権者が注目 候補者6人の物価高対策は
衆議院選挙は27日の投開票まで、あと4日です。福岡2区には届け出順に参政新人の黒石裕子氏(32)、立憲前職の稲富修二氏(54)、自民前職の鬼木誠氏(52)、無所属新人の沖園理恵氏(50)、共産新人の松尾律子氏(52)、維新新人の本司敬宏氏(39)の6人が立候補しています。この福岡2区を通して、選挙の争点の一つとなっている物価高に注目します。

福岡市中央区の柳橋連合市場で、鮮魚店を営む舩津健一さんは、魚の価格を通じて、このところの物価高を実感している一人です。

■船津商店・舩津健一さん
「(魚の値段は)上がってますね。10年、15年前に比べると1.5倍とか2倍になった商品もたくさんあります。漁師さんの燃料代、僕らも市場に仕入れに行くトラックの高速代、燃料代も上がってますし、そういったところで値段に跳ね返ってるところはあると思います。」

ただ、仕入れコストが上がっても、すぐに価格に転嫁できない事情があると言います。

■舩津さん
「飲食店にも卸すことが多いのですが、値上げをためらっている方も多い。そちらが値上げしないと、僕らも値上げというわけにもいかなくて、難しいですね。」

消費者が購入した物やサービスの値動きを示す消費者物価指数は9月、生鮮食品を除いた指数が前の年の同じ月と比べて、2.4パーセント上昇しました。上昇は、3年1か月連続で続いています。中でも一時期、品不足となったコメは46.3パーセント上昇し、比較ができる1976年以降、最大の上げ幅となりました。

その物価高について聞きました。

■有権者
「コメは特に感じますね。」
「電気代、ガス代もちょっとずつ上がってきて。これから冬になるので、ガス代が高くなるのが物価高を感じるところ。もうちょっと給料も上がったらいいのかなと。」
「電気代はすごかったです。急に3万円ぐらいきてびっくりしました。減税とか扶養控除があったら。」

福岡市中央区、南区、城南区を選挙区とする福岡2区の有権者数は、県内で最も多いおよそ45万9000人です。無党派層が比較的多いとみられていて、近年の選挙では与野党の候補が接戦を繰り返してきました。そうした選挙区で、候補者たちは選挙の争点の一つでもある物価高対策についてどのように考えているのでしょうか。

防衛副大臣で自民前職の鬼木誠さんは「命と暮らし、日本を守り抜く」をスローガンに掲げ、5期目を狙います。

■自民前職・鬼木誠氏
「命を守る、暮らしを守る、日本を守り抜くということが政治の一番の役割じゃないかなと。防衛の副大臣をやって改めてそう思う。」

企業が賃上げできる環境をつくりたいとしています。

■鬼木氏
「賃上げができるように企業の転嫁対策にしっかり取り組む必要があると思います。転嫁ができない、公的収入によって原資をまかなっている企業については、公的な報酬をアップする必要があるかと考えています。」

■立憲前職・稲富修二氏
「ぜひ、これからの日本、新しい政治に生まれ変わるために稲富修二、名前を覚えてください。」

鬼木さんと5度目の対決となる立憲の前職、稲富修二さんは、前回と前々回の選挙では8000票差で敗れました。消費税を含めた減税を求めていきたいとしています。

■稲富氏
「(消費税の)食料品の部分を、8%を例えばゼロにするということは一つの選択肢として考えるべきだと思っています。例えば所得税の減税、いろんな税目の一時的な緩和策は、柔軟に考えていいと私は思っています。」

維新の新人、本司敬宏さんは、自民でも立憲でもない「新しい力」となるべく出馬を決意しました。消費税の減税とともに、社会保障費の軽減を訴えています。

■維新新人・本司敬宏氏
「働いても働いてもなかなか手取りが増えないというのは、給料の増加以上に社会保障費負担が大きくなっていった。そこは抜本的に改革することが、私自身が感じて訴えていただかせてるところです。」

元 福岡市議会議員で共産の新人、松尾律子さんは、前回の選挙では立憲と「野党共闘」が成立し、立候補を取り下げました。今回、賃金の引き上げと消費税の減税を同時に行うことを訴えています。

■共産新人・松尾律子氏
「一番は賃金の引き上げですね。即効性のある対策としては消費税の減税、速やかに。だから同時並行で一緒にやりたいです。」

参政の新人、黒石裕子さんは32歳で、福岡2区の候補者の中ではもっとも若く、若者の政治参加を呼びかけています。若者が自由に使えるお金を増やすことが必要だとしています。

■参政新人・黒石裕子氏
「手取りが少ないとなると消費もできないですし、結婚もできない、子どもも産めないみたいなところにつながっていく。まずは手元に残るお金を増やして、未来に向けて使えるお金をというところで考えています。」

無所属の新人、沖園理恵さんは防衛費を削減し、食品にかかる消費税の廃止を訴えています。

■無所属新人・沖園理恵氏
「消費税の負担は、所得が低い人ほど負担が大きくなってしまうという欠点があります。税金の課税のあり方を考えていかなければならないと思っています。」

日々の暮らしに直結した課題で、有権者の関心が高い物価高対策。福岡2区だけでなく、すべての選挙区において有権者が誰に投票するか、どの政党に投票するかを判断するための一つの材料となりそうです。

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