富山市議会の3つの会派が過去に受け取った政務活動費の一部を富山市長に対し返還したことがわかりました。政務活動費の支出の一部に違法性があると認めた富山地裁の判決を受けての対応ということです。

富山市によりますと、政務活動費を返還したのは、富山市議会の自民党、公明党、共産党の3つの会派です。

富山市議会の会派に交付された政務活動費を巡っては、富山市の市民団体が2015年度の支出に違法なものがあるとして訴えを起こしました。

富山地裁は3月、3つの会派が支出したうち、合わせて56万円あまりについて違法性を認め、富山市長に対し各会派へ返還を求めるよう命じました。

判決を受け、3会派はいずれも10日、利息分を合わせたおよそ79万円を自主的に返還したということです。このうち、公明党は、「見解に相違はあるものの厳粛に受け止め返還した」としています。

藤井市長は、「控訴理由が消滅したと考え控訴しない」と文書でコメントしました。

一方、提訴した市民団体は「判決に従ったのは相当」としたうえで、自民党会派に関する部分について10日に控訴したことを明らかにしました。