「統一教会」めぐり新田知事「問題のある団体とは関わらない」とした一方 政教分離を理由に「関係断絶」は明言せず
高額献金や霊感商法が社会問題となり、おととい解散命令を受けたいわゆる統一教会は、政治家との関係も問題となっています。
知事選挙で教団の関連団体から支援を受けたことを認めていた新田知事は、きょうの会見でこれまで通り「問題のある団体とは関わらない」とした一方、政教分離を理由に、関係断絶は明言しませんでした。
新田知事「2022年8月9日にコンプライアンス上の問題のある団体とは今後一切関わりませんということは申し上げました。それ以後もずっとそうですし、今回の解散命令を受けても、それは変わらないということです」
新田知事は2020年の知事選で、教団の関連団体から支援を受けたことを認めています。
知事はその後「コンプライアンス上問題のある団体とは今後付き合わない」と表明しましたが、政教分離の原則などを理由に、関係を断ち切るとは明言していませんでした。
新田知事「解散命令が出ましたが、宗教団体であることは変わりがないわけでありまして、その意味で私は(知事として)3900の宗教団体に責任を持っている立場です、県内のですね」
質問「理解としては、コンプライアンス上問題ある団体と関わらないイコール、関係断絶するというのは、同じ意味・主旨ととらえていいか」
新田知事「同じ意味ではないと思いますよ。断ち切るというのはとても強い表現です。聞きようによっては圧迫になる、さらに言えば弾圧になる、そんな聞き方を、受け取り方をされる可能性があるということです。一部の人でも誤解をするような表現は使いたくない、使わない」
会見では一部報道機関が「なぜ関係断絶を明言しないのか」と問いただすと、知事は感情をあらわにする場面もありました。
新田知事「それはまさにマスコミさんの暴力だというふうに思いますよ。私は言葉と映像の暴力だと思いますよ」
一方、関係断絶を明言しないことが、元信者の苦しみを軽視しているのではないかという質問に対しては。
質問「多数の献金被害に苦しんでいる方を切り捨てているととらえられてしまうんではないかと感じたのですが」
新田知事「そういった方々の救済については、本当に富山県としてもしっかりと取り組んでいきたい。決して私は皆さんを切り捨てる気はありません」
また、自身の政策が教団の影響を受けたことは一度もないと強調しました。
新田知事「この4年間の政策が1ミリでも影響受けたことはありません。どうかこの4年間の私の姿勢を、やってきたことを見ていただきたい、お願いします」