2月16日投・開票 大分市議選 市の課題「人口減少対策」は?子育て環境の充実や魅力的なまちづくりを
16日に投票と開票が行われる大分市議会議員選挙。市の課題である人口減少対策についてです。
大分市の人口の推移は2016年の47万9557人がピークで減少傾向にあります。
こうした状況に歯止めをかけようと大分市では様々な取り組みが進められています。現状や課題を取材しました。
大分市の王子中学校です。学校生活での楽しみの1つが給食です。
◆生徒
「すごくボリューミーで色々な具材が詰まっていておいしかった」
「(給食は)学校を象徴するものなのでなくてはいけないもの」
大分市は人口減少対策の1つとして子育て環境の充実を目指し2024年の1月から中学校の給食費を無償化。
保護者が負担していた年間およそ6万円の費用は市の財源でまかなうことに。ただ、無償化となったのは中学校だけです。
豊後高田市などが行っている小学校の給食の無償化は実現していません。
◆大分市教育委員会体育保健課 三島浩昭課長
「小学生の給食費の無償化につきましてはさらなる財源の確保が課題となっている」
小学校の給食費を無償化するためには概算でおよそ15億円かかる見込みで、市の担当者は、「市の財源だけでは難しい。国からの手厚い支援が重要だ」と話します。
一方、こちらは大分市中央町に2024年10月にオープンした若手起業家を育成する施設です。
◆施設のスタッフと個人事業主の女性
「起業とか会社とかと縁遠かった人生なのでプレゼンを持っていくのかとかこっちがまず法人になって信頼を得るべきなのか」
「やり方は色々ある」
施設のスタッフに相談しているのは市内に住む個人事業主の女性です。
アートコーディネーターとしてワークショップの講師などを務めています。
事業が徐々に軌道に乗る中で、個人事業主として活動を続けるべきか、法人化するべきなのか。相談に訪れていました。
◆アートコーディネーター泊麻未さん
「起業とか会社を作るとかビジネスという言葉が遠く感じるかもしれないけどもう少し自分の進路とかキャリアとか、そういうレベルで話を聞いてもらいに来ても良いのかな色々大人と出会えて楽しい」
この若手起業家を育成する施設は進学や就職をきっかけに市外に出ていく若者が多い中、地元で活躍する若い世代を後押ししようと市がおよそ2700万円をかけて整備しました。
◆若手起業家育成施設コミュニティマネージャー井上龍貴さん
「せっかくこういう施設が大分市でしかも無料で使えるのがめちゃくちゃ大きいなと思うとりあえず1回ふらっと来てみて勉強するでも良いしみんなとおしゃべりするでも良いので使ってみてもらえるといいな」
また大分市では2024年、進学を希望する高校生を対象にした支援制度を新設しました。
入学金や学費を市が負担し、卒業後に、市内に住むか就職すればその返還が免除されます。
人口減少が続く中でこうした制度の拡充など魅力的なまちづくりに向けた様々な取り組みが今後も求められそうです。
大分市議会議員選挙の投票と開票は16日実施されます。
市の選挙管理委員会によりますと、13日までに期日前投票を3万8744人が利用していて前回よりも5824人増えています。
TOSでは開票速報をTOS公式ユーチューブチャンネルで16日の夜に配信します。