山形県は来年度当初予算の要求額の概要を公表しました。7月の大雨被害による復旧事業費などが盛り込まれ、総額は要求額としては過去4番目に大きい6825億円となっています。

県が公表した来年度当初予算の要求額は今年度予算の要求額に比べ203億円多い6825億円で、公表を始めた2007年度以降、要求額としては過去4番目の大きさとなりました。
7月の大雨被害の復旧事業にかかる費用が多く盛り込まれたため要求額が増加しました。
主なものは道路や河川の原状復帰などに向けた公共災害復旧事業に257億円、国からの補助がない小規模な災害への支援に使われる単独災害復旧事業に12億円が盛り込まれています。
一方、新規事業はサクランボの収量増加や品質の向上に向けたスマート農業技術の開発などの事業に2億900万円を要求しています。この事業では「佐藤錦」から暑さに強い晩成品種の「やまがた紅王」や「紅秀峰」への品種転換の支援も行います。このほか、樹氷を形作るアオモリトドマツの再生活動拡大に向けた計画づくりなどを行う事業に7300万円、滑走路の延長などが検討されている山形空港と庄内空港の機能強化に向けた将来ビジョンの検討に500万円を要求しています。
拡充する事業としては県立中央病院の感染症病床の増床などに2000万円。また、0歳から2歳児の保育料無償化に向けた負担軽減事業に9億8900万円を要求し、対象世帯を全体の75％にまで拡大する方針です。
この予算要求は今後、知事の査定を経て、来年2月の県議会に来年度当初予算案として提出されます。