衆院選「超短期決戦を駆ける」3人が立候補した山形県3区 それぞれの訴えは
各地で舌戦が繰り広げられている衆議院議員選挙で、山形県内3つの選挙区に出馬した候補者について、柱となる訴えや思いを紹介するシリーズ「超短期決戦を駆ける」ー。今回は県3区の3人を候補者を紹介します。
「いいですか?」「はい」「よし!岸先生の形見(ネクタイ)をつけて」
立憲民主党の新人で党県連代表、元県議会議員の石黒覚さん(68)。ギリギリの決断だった出馬表明からわずか2週間余り。吉村県政誕生の立役者故・岸宏一元参院議員の形見のネクタイを身に着け第一声を上げます。
石黒候補演説「政権交代こそ最大の政治改革。私石黒覚に課せられる役割は庄内最上の大地、未来を守り抜く役割です」
初日は、選挙カーで地元の酒田・飽海地域を遊説します。
石黒候補「ありがとうございます。もっけです」支持者「がんばって」支持者「がんばって」石黒候補「ありがとうございます」
沿道の人たちや対向車のドライバーから寄せられる応援の声。
被災者「壁の茶色のところまで全部全部水没なんですよ」
石黒候補「とにかく急いで排水ポンプ場直しましょう」被災者「頼みます」石黒候補「はい」
7月の大雨で大きな被害を受けた被災者の声を受け止めます。
石黒候補街頭演説「政権交代をさせていただいて私たち立憲民主党力を合わせて災害に強い日本づくりに励んでまいります」
政権与党の裏金事件の影響もあり、今までにない手応えを感じるという石黒さん。
石黒候補「頑張れ頑張れと本当に期待している皆さんの思いはやっぱり生活が大変なんだと。そのことがおそらく頑張ってくれという声になったと思う。しっかりとそれを拾い集めて私を育ててくれた本当に多くの皆さんのところに政策で返していくこのことがすべてだと」
酒田・飽海以外での知名度不足の解消へ向け全力で走ります。
日本共産党の新人・山田守さん(62)。
山田守「裏金議員の退場なんて言いながら10数名は非公認にして残りはすべて公認にするこんな政治でいいのかが問われているのではないでしょうか」
選挙戦が始まって2日目ー。1期4年、市議を務めた鶴岡市内を選挙カーで遊説しました。
街宣車「山田守でございます。消費税は廃止を基本に緊急に5%にしていきます」
この日は出身地の酒田市を含めて10か所以上で街頭に立ち、雨の中、傘を差して演説しました。
山田候補「賃金が上がらないあるいは働くことができないそういった環境にあるからしようがないことだと済まされるような問題ではありません」
午後には市田忠義党副委員長が応援に駆け付け、山田さんは支持者を前に演説。物価高対策や労働環境の改善など地域に暮らす人の目線で自身が掲げる政策を訴えました。
山田候補「働く者の立場で30年間賃金が上がらないという問題をどう解決していくのか訴えたいし食料自給率が3割を切っているという状況で本当に県内の基幹産業である農業がやっていけるのか。輸入自由化をきっぱり辞めて少なくとも5割は食料自給率を上げていくというそのことが何よりも地域にとって必要なのではないかということを訴えていきたい」
選挙期間中、一か所でも多く街頭に立ち、地域の課題解消に向けた考えを訴え続けます。
自由民主党の前職・加藤鮎子さん(45)。
加藤鮎子候補「自民党の様々な問題、私自身は全く関係がないわけではあるが同じ自民党の中でこのようなことが起きてしまったこと、所属する国会議員として心からお詫び申し上げる」
地元・鶴岡市内を遊説した17日、党内の問題について有権者に頭を下げました。その後、選挙カーに乗った加藤さん。支援者を見つけては車を降りて駆け寄ります。
やり取り「物価高対策もやっていくし、 米価の安定もしっかりやっていきたいと思っていますのでお力添えをお願いします」「しっかり頑張ってください」「もちろんです」「孫らみんな東京に行って」「本当に地方でこそ子育てできるように」「地方でこそ子ども子育てができる環境にしないといけないから」
街頭演説では、こども政策担当大臣として少子化対策に力を注いできたことや、災害対策、物価高対策など幅広い分野での実績を訴えました。
加藤候補「物価対策をしっかりやらなければ地域で暮らしていくことは厳しい。秋の臨時国会では補正予算しっかりと重点交付金を手厚くしてもらえるよう組み込んでいきたいと思います」
自民党への逆風の中、3期10年の間に国会議員として築いた中央とのパイプと実績、そして今後の展望を自らの言葉で有権者に伝えます。
加藤候補「信頼を回復していくということが大事。私自身は直接不記載があった議員ではありませんけど改めて加藤鮎子に仕事をさせたいと皆さんから思ってもらえるような実績を訴えることとともにこれから自民党の改革をしっかりやっていくんだということも合わせて伝えて皆さんからの信頼を勝ち取っていきたい」
3市7町3村の県3区ー。有権者の数は10月14日現在、27万5204人です。