女性知事としては全国初の5選 山形県知事選で吉村さん圧勝 政策論争は低調
現職の4期16年の評価が問われる構図となった県知事選挙は26日、開票が行われ、現職の吉村美栄子さんが5回目の当選を果たしました。
5選を果たした吉村美栄子氏「身が引き締まる思い。私を選んでくれた県民の皆さんに心から感謝を申し上げる。県民一人一人が輝いて生きていける安全・安心な山形県をつくっていきたい」
開票結果は、現職の吉村美栄子さん(73)が31万8364票、新人で福島県白河市在住の自営業・金山屯さん(84)が1万7794票で、吉村さんが大差で制しました。
5選を果たした吉村美栄子氏「去年7月豪雨の大災害からの復旧・復興をしっかりと1日も早く成し遂げるという思いで一丸となって一緒になってしっかりと取り組んでいきたい」
県知事の5選は、1955年から務めた安孫子藤吉さん、1973年から務めた板垣清一郎さんに並び、歴代最多となりました。また、全国知事会によりますと、女性知事の5選は全国で初めてです。
5選を果たした吉村美栄子氏「多選批判という面と、山形新幹線のトンネルなど大きなプロジェクトを継続して取り組んで前に進めることができるといった利点もあると両方聞いているので、できる限りいろいろな活動をしていきたい」
一方、投票率は39・67%で、前回2021年の県知事選に比べて23・27ポイント減少し、これまでで最も低かった2001年の48.81%も大きく下回り、過去最低となりました。
4年前の知事選で対立候補を擁立した自民党県連は今回、独自候補の擁立を断念し、吉村さんの支援に回りました。
無投票ムードが漂う中、県外在住の金山さんが出馬表明し、一転、選挙戦となりましたが、政策論争は低調で、県民の関心は高まりませんでした。
連合山形・舩山整会長「吉村県政誕生の時からずっと選挙では支援してきて、今回の結果は良かった。我々が考えていた選挙とは戦いの構図が違い、県民の皆さんの関心を高めるには至らなかったと思う」
自民党県連・森谷仙一郎幹事長「投票率は致し方ない。政策論争にならなかったのは少し残念なところもある。山形新幹線のトンネルの話、庄内においても今から洋上風力発電など大きなプロジェクトがある。議会においてもしっかりと議論をしていかなければならない」
選挙戦を終えた吉村さんは27日、2025年度当初予算の協議に臨み5期目の吉村県政をスタートさせました。