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「まるで宮殿」“統一教会”が新たな巨大施設を披露 信者からは怒りの声も【バンキシャ!】

2023年5月8日 6:00
「まるで宮殿」“統一教会”が新たな巨大施設を披露 信者からは怒りの声も【バンキシャ!】

7日、韓国では、いわゆる統一教会の合同結婚式が行われた。同時にお披露目されたのが、韓鶴子総裁肝いりで建設された新たなランドマーク「天苑宮」だ。総工費500億円とも言われるこの巨大施設、建設のための高額な献金を信者はどう思っているのか。バンキシャ!が取材を進めると聞こえてきたのは怒りの声だった。(真相報道バンキシャ!)

7日、韓国・加平(カピョン)で行われたのは、「世界平和統一家庭連合」いわゆる“統一教会”による合同結婚式だ。

韓鶴子総裁
「天一国の誇るべき祝福家庭になることを祈ります」

会場には韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁も現れ、各国から参加した多くの新郎新婦たちが指輪の交換を行い、祝福を受けた。

3日には、韓総裁の“生誕祝い”が行われていた。実は今、教団は韓総裁の“生誕80年”を祝い、大規模な行事を連日行っているのだ。その一連の行事のハイライトとなるのが、7日に行われた新たなランドマーク「天苑宮」(てんえんぐう)のお披露目だ。

バンキシャ!は7日、ソウルから車でおよそ2時間の場所にある中部の町、加平へ向かった。教団施設へと続く道には、大型バスがずらりと並んでいた。ゲートには「聖誕80周年記念行事」の文字。合同結婚式の会場には韓総裁の写真が飾ってある。この一帯が“統一教会”の本部や多くの関連施設がある教団の“聖地”だ。

そして──。

バンキシャ!「あれだ! 真っ白い建物が天苑宮ですね。まるで宮殿ですね」

7日にお披露目された天苑宮とは、いったいどのような施設なのか。教団は、新たなランドマークにする計画だという。

バンキシャ!は、工事関係者が撮影したものだという完成前の内部の画像を入手した。天苑宮の中心と思われる場所の画像で、教団がつくった天苑宮の完成イメージと比べると、奥の壁や柱の形が同じように見える。側面にも大理石が使用されているといい、金色の装飾が施されている。天井にも金の装飾があり、完成するとステンドグラスが埋め込まれるという。 さらに別の写真をよく見ると、壁には創設者の文鮮明氏と、韓鶴子総裁とみられる絵が飾ってある。

内部に入ったことがあるという関係者はバンキシャ!の取材に対し、次のように話した。

「とても豪華でした。大理石があれだけ使われているのは初めて見ました。大理石を積まれているところがあるんですが、オマーンから運ばれていると書いてありました。大理石に金箔で模様を入れたのを見たんですが、それが一番豪華でした」

そして、設計図には総工費も書かれていたという。

「5000億ウォンと書いてありました」

総工費は日本円でおよそ500億円。その多くが日本の信者からの献金だという指摘もある。

バンキシャ!は、現役の2世信者にも話を聞いた。教団への献金で、両親の生活が破綻寸前だという。

現役の2世信者
「うちの親は貯金がほぼない状態ですね。過去に自己破産もしてますし。70代なので、仕事もなんとか探して、なんとか生きてるという状況で、少しでもケガをしたりとか病気になったりした瞬間に、生活が破綻してしまう。自分が親に対して何百万円か、今まで支援してきたこともある」

献金額は、この5年間でおよそ500万円で、天苑宮のための献金も含まれているという。

現役の2世信者
「天の父母様がいうから、統一教会の運動のためにすべてをささげる。理論的な理由なんてなくて、それが当たり前になっちゃってる。信者たちの純粋な気持ちすらも踏みにじった宗教施設を造っているだけですからね。それに対して怒りはすごくわきますね」

天苑宮建設のため多額の献金を集める“統一教会”だが、およそ20年間教団に所属していた元幹部の櫻井正上さんは、天苑宮の総工費500億円の多くが、日本の信者からの献金でまかなわれていると話す。

元幹部の櫻井正上さん
「ここまで無理をしながら献金をするという形は、日本教会しかない。信徒の血と汗と涙が、教団の一つの権勢を誇るようなもののために用いられるべきではなかったんではないかと思います」

櫻井さんは、教団の方針に異を唱えたところ、組織から追放されたという。

元幹部の櫻井正上さん
「今の教団は、自分の教団のための教団になってしまった。ああいう施設がどんどん建築され続けている。信徒の心の安定、家庭の平和、世界の平和につながるわけではない」

一方、教団の勅使河原秀行・教会改革推進本部長は、天苑宮のための献金について、「献金というのはノルマなどでは全くない。すべてが個人の意思で、賛同すればやるということが基本」としている。

(5月7日放送『真相報道バンキシャ!』より)