リニア新幹線、2027年の開業断念 静岡工区の工事見通せず
東京・品川と名古屋間を最速40分で結ぶリニア中央新幹線について、JR東海は当初目指していた2027年の開業を断念する方針を示しました。
JR東海・丹羽社長
「残念ながら品川・名古屋間の2027年の開業は実現しないと、実現できないと考えているところでございます」
国土交通省で行われたリニア静岡工区の環境保全対策を確認する会議で、JR東海の丹羽社長は2027年の開業を断念する方針を初めて示しました。
トンネル工事の難易度が高い静岡工区は2017年に工事契約の締結をしたものの、県側が着工を認めない状況が続いています。JR東海は、着工から開業まで10年は要するとしていて、「仮にこの4月に着手できたとしても6年4か月遅れる」と述べました。
さらに、他の工区の実績から工期短縮の材料も見つかっていないということですが、「早期の開業をめざし全力で取り組む」としています。