地震調査委「東北の太平洋沖は長期間にわたり大きな地震の可能性」
福島と宮城で震度6強を観測した地震を受け、政府の地震調査委員会は、「東北の太平洋沖では今後も長期間にわたり、大きな地震が発生する可能性がある」と注意を呼びかけました。
東北地方の太平洋沖では16日夜、福島沖を震源とするマグニチュード7.4の地震が起き、福島と宮城で震度6強を観測したほか、去年も福島沖と宮城沖でマグニチュード7前後の地震が3回発生しています。
地震の専門家や気象庁などが参加する政府の地震調査委員会は臨時の会合を開き、「東北の太平洋沖では、東日本大震災が起きる前よりも地震の数が多い状況が続いている」とした上で、「今後も長期間にわたり東北の太平洋沖やその周辺では規模が大きな地震が発生し、強い揺れや高い津波に見舞われる可能性がある」と分析し、注意を呼びかけました。
委員長を務める東京大学の平田直名誉教授は、今回の地震の特徴について、「断層の破壊が福島沖から北の方向に進んだため、仙台平野などでも大きな揺れになった」と説明した上で、「宮城では、1000galを超える物体が浮くほどの強い揺れが観測されており、新幹線の脱線につながった可能性がある」と分析しています。