【「山の日」中継】木曽駒ヶ岳に多くの登山客…サンダルなど軽装も 「絶滅危惧種」の鳥…復活への取り組み
11日は「山の日」です。長野県の木曽駒ヶ岳には多くの登山客が訪れていました。「登山の装備が必要」という看板があるにもかかわらず、中にはサンダルなど軽装の人も…。さらに、木曽駒ヶ岳では絶滅危惧種の“ある鳥”を復活させようという取り組みが行われていました。
8月11日は「山の日」です。各地の山で登山を楽しむ人も多かったと思います。
日本テレビ山岳取材班では、毎年「山の日」に合わせて様々な山から中継を行っています。今回は長野県にある木曽駒ヶ岳の山頂に来ました。
木曽駒ヶ岳は、標高2956メートルの中央アルプスで最も高い山です。
山頂からは山のきれいな稜線(りょうせん)や奥に連なる山々、そして気持ちよく広がる“夏の青空”を一望することができます。
この絶景を見に、コロナ対策が緩和された今年は登山客が増えています。山頂近くにある開けた場所には色とりどりのテントが張られていて、沢山の登山客が木曽駒ヶ岳を訪れています。
長野・駒ヶ根市によると、コロナ禍の2020年、木曽駒ヶ岳を訪れる人は半減したといいます。しかし、去年はコロナ前の7割ほどに回復。今年はさらに多くの登山客が見込まれていて、コロナ前と同じ水準の年間20万人に届く見通しです。(※千畳敷カールの来訪者数)
取材で11日の朝から登り始めましたが、下山する人とすれ違うのが大変なくらい混んでいる登山道もありました。
駒ヶ岳では、ロープウエーに乗れば約7分で標高2612メートルまで一気に上がれます。そこから山頂までは、約2時間で気軽に来ることができます。
そのためか、中には軽装の登山客もいました。「登山の装備が必要」という看板があるにもかかわらず、スニーカーで登ったり、中にはデニムにサンダルで登る男性もいました。3000メートル近い山という感覚はなさそうです。
11日午後5時前時点で、山頂の気温は21.6℃とだいぶ涼しくなっていました。風が吹くと寒いくらいです。山には防寒もしっかりした万全の装備で登っていただきたいと思います。
木曽駒ヶ岳には、絶滅危惧種のある鳥が生息しています。その鳥を「復活させよう」という取り組みが始まっていました。
その希少な鳥の姿を私たちのカメラがとらえました。
その鳥とは、国の特別天然記念物「ライチョウ」です。先月、親鳥が私たちのカメラの前に悠然とした姿を現しました。そして、その後ろをかわいいヒナ鳥が歩いていく姿がありました。
環境省は絶滅危惧種のライチョウを復活させようとしていて、動物園で育てたヒナ鳥などを山で放鳥する取り組みを行っています。先月30日にも、28羽が元気にケージを飛び出していく姿が見られました。
これからも“夏山”のシーズンは続きます。絶景とかわいいライチョウの姿をもしかしたら見ることができるかもしれません。山の安全に十分に注意して登山を楽しんでいただきたいと思います。
みなさんも安全に注意しながら山を楽しんでください。