飲酒トラックに…伊勢崎3人死亡事故 “飲酒の影響”認め「危険運転致死罪」に訴因変更の請求 前橋地検
群馬県伊勢崎市で飲酒運転のトラックが乗用車に衝突し、家族3人が死亡した事故で過失運転致死傷の罪で起訴されたトラック運転手について前橋地検は11日、裁判所に対し起訴内容を危険運転致死傷の罪に変更する請求をしたことがわかりました。
この事故はことし5月、群馬県伊勢崎市で鈴木吾郎被告が運転するトラックが反対車線に飛び出して乗用車に衝突し乗用車に乗っていた塚越湊斗ちゃんと父親の寛人さん祖父の正宏さんが死亡したものです。
鈴木被告は勤務先でのアルコールチェック後に飲酒し、急加速・急ハンドルなどをして事故を起こしたとみられていますが、これまでに前橋地検は飲酒運転については「継続捜査中」だとして過失運転致死傷の罪で起訴していました。
これに対し遺族側はより法定刑の重い危険運転致死傷罪に訴因を変更するよう前橋地検に求めていました。
そして前橋地検は11日、裁判所に対して鈴木被告の起訴内容について、アルコールの影響で正常な運転が困難だったとの認定をした上で過失運転致死傷の罪から危険運転致死傷の罪に訴因の変更を行う請求を行ったということです。
この請求が認められれば危険運転致死傷の罪で裁判員裁判が行われることになります。
遺族は11日夕方、以下のコメントを発表しました。
塚越寛人さんの妻より
危険運転致死傷罪に訴因変更したという連絡を受けた時は、ほっとしました。でも、まだ裁判ではどのような結論になるかは分かりませんので不安はあります。最後まで裁判を見届けたいと思っています。
塚越正宏さんの妻と息子より
やっとスタートラインまで来ることが出来てほっとしていますが、未だに加害者からの謝罪がないのは残念です。これを機に罪の意識を持って命の重さを考えてくれる事を願います。会社に対しても慰霊碑を建てただけで、意識の改善が感じられません。遺族としては、これからも加害者と会社に対して闘っていきたいと思います。