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“早めの対策”を 台風接近…関東など「警報級大雨」か 九州南部に「線状降水帯」予測 災害おそれも… 

2024年5月28日 1:42
“早めの対策”を 台風接近…関東など「警報級大雨」か 九州南部に「線状降水帯」予測 災害おそれも… 

すでに雨脚が強まっている九州南部では「線状降水帯」の予測も出されていますが、28日は、関東も含む広い範囲で、“警報級”の大雨となるおそれがあり、警戒が必要です。災害発生の危険が高まるおそれがあります。

27日夜、宮崎県・日南市では、激しい雨が降りました。

テレビ宮崎 オカファー エニス 豪アナウンサー
「日南市8時40分現在です。かなり視界が悪く、車を運転するのも困難な状況です」
「いま雷が鳴りました」

宮崎県では27日夜、日南市を含む一部地域に「大雨警報」が発表されました。(大雨警報:日南市・串間市 午後9時32分現在)

27日夜10時半ごろ、鹿児島市では…

大町怜央フィールドキャスター
「鹿児島中央駅前にいます。強い雨が降り続いていまして、地面を見ますと、大粒の雨が打ちつけているのがわかります」

鹿児島県でも、27日夜、一部地域に大雨警報が発表されました。
(大雨警報:指宿市・鹿屋市・三島村・肝付町・東串良町・錦江町・南大隅町 午後10時10分現在)

また、28日の日中にかけて大雨になるおそれがあるとして、気象庁は鹿児島県と宮崎県に「線状降水帯」の予測情報を発表しました。これまで「地方単位」で発表していましたが、「都道府県単位」に対象を絞った発表は初めてです。

27日夜、news zeroは、鹿児島市の時計店を訪ねました。

大町怜央フィールドキャスター
「いま、何の作業をされているんですか?」

井上時計店 店主
「雨が強くなってきたから、もう店を閉めようかと思って。ニュースで『線状降水帯』があって、夜中にひどく雨が降るって聞いたので、心配だし怖いから」

看板や植木鉢など、風で飛んでしまう可能性がある物を、店の中にしまっていました。

実は、こちらの店は、近くの川からわずか60メートルの距離にあります。

井上時計店 店主
「水位まではわからないけど、そこが新上橋といって、すぐ橋ですよ」

「ちょうどこっちのほうが低くなっているので、水は全部こっちに流れてくるんですよ」

店舗兼住宅だというこの建物は、約30年前に、水害で浸水被害を受けたといいます。

大町怜央フィールドキャスター
「商品を見ますと、つかるくらいは…」

井上時計店 店主(約30年前の浸水被害)
「もうきていますね。ここくらいの高さまでは、(水が)来ている感じですよね」

その経験から、“早めの対策”を心がけるようになったといいます。

「(今夜)ご自身はどうされる予定ですか?」

大町怜央フィールドキャスター
「なかなかそういう日は寝られないから、お店に待機してて、危なくなったら商品を持っていって、最終的には2階で、高いところで避難するという感じ。特に、気象庁とかが『線状降水帯』とか言うようになったので、なお敏感になってはきていますね。どこにきてもおかしくないので、 備えだけはしておこうかなと」

災害の危険度が、急激に高まるおそれがある、「線状降水帯」。

去年6月には、高知・和歌山・静岡など複数の地域で発生し、“記録的な大雨”に──。

土砂崩れや、川の氾濫など被害が相次ぎ、避難するのが難しいほど、道路に勢いよく濁流があふれました。

27日、朝から大粒の雨がたたきつけた、九州南部。午後になると、一段と雨脚が強まり、道路に水がたまり始めた場所も…。

この大雨をもたらしているのが、活発化している「梅雨前線」。さらに、影響してくるとみられるのが、フィリピンの東を北上している「強い」台風1号です。

28日から29日にかけて、沖縄の南を通過し、30日(木曜日)から31日(金曜日)にかけて、関東の東海上で温帯低気圧に変わる見通しです。

梅雨前線付近では、台風の北上にともなって、活発な積乱雲が発生するとみられ、28日は四国・近畿・東海でも雨脚が強まり、夜には関東にも活発な雨雲がかかる予想です。

九州から関東の太平洋側を中心に、“警報級の大雨”となるおそれがあります。

JR西日本は、28日は大雨の影響で、一部で列車の運転を取りやめる可能性があると発表しました。(※和歌山線・大和路線・関西線・奈良線・万葉まほろば線・加古川線 午後7時時点)

    ◇

28日から29日にかけて、今年一番の大雨が降るおそれがある東京。

27日、都内では…

記者
「お昼を過ぎて、だんだん雨脚が強くなってきました」

雨に加え、時折、強く吹く突風に…

記者
「もう、傘に身をかがめながら歩いている感じですね」

──風、どうですか?

「強すぎるね」
「帰りたい」

    ◇

28日は、九州から関東にかけて、土砂災害・低い土地の浸水・河川の増水や氾濫などに、厳重な警戒が必要です。


(5月27日放送『news zero』より)