“3回目接種”促進へ「イベントワクワク割」 「ブロック割」は東京不参加
新型コロナウイルスの感染が収束しない中、政府が新たな政策を検討しています。3回目のワクチン接種をすれば割引が受けられる「イベントワクワク割」というものですが、旅行などで使える「ブロック割」については東京が参加しないなど、第7波への警戒も続いています。
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東京では6日、新たに8652人の新型コロナウイルスへの感染を確認しました。
そのような中、若者のワクチン3回目接種を促進するため、政府が新たな対策を検討していることがわかりました。その名も「イベントワクワク割 わくわり」です。3回目接種を終えた場合、イベントチケットを割引する案を検討しています。
埼玉県有数の観光地、小江戸・川越では、多くの観光客が、訪れていました。
東京からの観光客
「緩和されて外に出やすい雰囲気と安心感もあったので」
約150年前に建てられた酒蔵を改修したという施設の食事処では、川越名物のさつまいもを使ったコロッケなどが入ったお膳や、地元産の三元豚の角煮などが楽しめます。
食事やお土産などをお得に買うことができる“あるキャンペーン”が、新たに始まっています。
川越市産業観光館「小江戸蔵里」広報 恩田美也子さん
「(旅行代の)最大50%を負担ということで、“埼玉割”というものが始まりましたので」
1人1泊につき旅行代の半額と飲食店などで使えるクーポンが付与される「県民割」。これまでは、対象エリアが居住する県内や隣接県に限られていましたが、今月から拡大します。全国を6つのブロックに分け、そのブロック内での旅行が対象となるのです。ただ、居住地と宿泊地の都道府県同士の同意が条件となっています。
埼玉県でも、4日前から「ブロック割」がスタートしました。川越市にあるホテルでは対象となる割引キャンペーンに、予約が増加。コロナ禍で客足が4割減る中で、“ブロック割”に大きな期待をしていました。
川越プリンスホテル 宿泊チーフマネジャー・久保木孝さん
「(普段は)日帰り客が多いですけど、この街泊まっていただいて、商店とも一緒に盛り上がっていければと」
ただ、東京は、感染状況から現在、"ブロック割"には参加していません。浅草で着物レンタルを行うお店からは――
浅草着物レンタル大吉 大友雄介店長
「近隣でそういった割引が開始される中、『なぜ、東京が』という思いは正直なところあります」
約1年前のGoToトラベルの期間中は、250件ほどの予約が入りましたが、現在はコロナ前と比べ、3分の1にまで客足が激減したといいます。
浅草着物レンタル大吉 大友雄介店長
「一刻も早く東京も(“ブロック割”の)仲間に入れていただきたい」
小池都知事は、今後の参加について、「国のGoToトラベルと合わせて進める」と考えを示しています。観光庁によると、“ブロック割”に参加しているのは、現時点で17道県だということです。
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第7波への懸念が高まる東京都で、先週、救急往診などを行う民間医療サービスが訪れたのは、都内で暮らす家族の家です。
往診医
「39度3分ですね。結構つらいですね」
発熱した10代の息子、抗原検査を行うと「陽性」になりました。娘、母と立て続けに感染し、家庭内感染が起きていました。
感染した母親
「一家全滅っていう。途方に暮れてたんですけど」
娘の感染ルートを聞かれた母親は――
感染した母親
「(娘は)バイト先か、お友達と(受験後の)合格お祝い会で、カフェでお茶したり」
医師は、新年度を迎え、人との接触機会が増えたことが感染拡大につながっていると話します。
ファストドクター代表 菊池亮医師
「(3月~4月は)歓送迎会だとかお花見というシーズンに重なりますので、 そういった場での感染というのが特徴として目立ったように思います。30代までの方で半数以上を占めている状態」
3回目のワクチン接種を2日後に控えた中で、陽性が確認された30代の男性は、感染した心当たりについて「(会社の)送別会かな。(参加者は)10人くらいですかね」と話しています。
3回目の接種と、引き続き感染対策を徹底することが重要だと医師は指摘しています。