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市長が“パワハラ”か 複数職員が「暴言を受けた」と訴え 福岡・宮若市

2023年11月28日 22:19
市長が“パワハラ”か 複数職員が「暴言を受けた」と訴え 福岡・宮若市

福岡・宮若市の市長から「暴言などパワハラを受けた」と複数の職員が訴えていることがわかりました。市長はこうした発言をおおむね認めました。

   ◇

28日午前、福岡・宮若市の塩川秀敏市長(75)が報道陣の取材に応じました。

福岡・宮若市 塩川秀敏市長(75)
「本人がそう感じているのなら、謝罪をしたり、おわびしないと」

パワハラとされる発言について、おおむね事実を認め、「当事者が不快に思ったのならば謝罪する」と話しました。

その発言とは――

職員
「旧友の方とお会いするところで運転手として行ったら…」

福岡・宮若市 塩川市長
「運転手やったら自分のスマホ見るんか!」

職員
「すみません」

福岡・宮若市 塩川市長
「すみませんで済むか!」

車内に響く怒号。市長が公務で知人が経営する商店を訪ねた際、同行した職員の態度に腹を立てたとされています。

また、別の男性職員に対し「辞めろ」などと繰り返し発言する音声データも残っていました。

福岡・宮若市 塩川市長
「だからそげんなるったい! 今、失敗してガンガン言われた方がいい。それに耐えきらんかったら辞めろ!」

職員
「『辞めろ』はダメでしょ、発言として。『辞めろ』って言ったらいけないんじゃないですか」

福岡・宮若市 塩川市長
「なんで?」

職員
「『辞めろ』ということは『仕事辞めろ』っていう話なんでしょ?」

福岡・宮若市 塩川市長
「この役を務まらんやつは辞めるしかなかろう。俺はこの2人を選んで決めたから、何とか育てないかんと思うて、本当につまらんこと、小学生みたいなことをずっと言うてきた」

職員
「そういう『小学生みたいな』って失礼じゃないですか!」

福岡・宮若市 塩川市長
「失礼でもなんでもない! その通りだ!」

職員の権利保護にあたる宮若市の公平委員会に複数の職員が申し立てた「パワハラなどとされる発言」は、あわせて9件に及んでいます。

市長室に呼び出した幹部職員の男性に対しては――

福岡・宮若市 塩川市長
「私と働くのであれば、家族と決別するよう家族に伝えなさい」

未婚の女性職員に対しては――

福岡・宮若市 塩川市長
「あんたは子どもがおらんから親の気持ちがわからんだろう」

申し立てには、このような市長の発言も含まれていました。

福岡・宮若市 塩川市長
「相手にこうあってほしいと思って言っている。相手がパワハラととればパワハラ。パワハラ・セクハラに関して、相手がどう感じるかを大事にしたい」

その塩川市長を巡るパワハラ疑惑。28日朝、取材に対し発言をおおむね認め、「相手との信頼関係ができていると思ったうえでの発言だった。不快に思ったのなら謝罪したい」と話しました。

ハラスメント問題に詳しい井下顕弁護士
「最も権力を持った人間が人格非難にわたる発言を行う、衆目の面前で公開叱責を行うことはパワハラと言われても仕方ない。トップがこういう発言をするのは、とても問題がある」

市民からは――

宮若市民(60代)
「ちょっとひどいですね、情けない気持ちもあります」

宮若市民(60代)
「だめなことですよね、そういうことがあること自体が。“長”でありながら職員も働きにくいでしょうね」

市の公平委員会は今後、職員や市長の聞き取りを行い、事実関係が認められた場合、市長に対し改善指導の文書を提出することにしています。