泳いで海を渡る“イノシシ”鼻を突き出し器用に… 海保が撮影 えさ求め行動範囲広がる
イノシシが海を泳いでいるところを海上保安庁の職員が撮影しました。この時期はエサを求めて行動範囲が広がるというイノシシ。市民がかまれてケガもしていて、自治体が注意を呼びかけています。
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香川・高松市の沖合で17日に撮影された映像には、海を漂う“黒い影”が映っていました。
高松海上保安部
「西浦漁港に向かっているイノシシを撮影しています」
その正体は海を泳ぐイノシシ。高松海上保安部が遭遇し撮影しました。イノシシは鼻を突き出すようにして、器用に海をすいすい渡っていきます。
高松市の北に浮かぶ女木島に近づくと、島に上陸。その後は険しい崖をものともせず、ひょいひょい山頂の方へと登っていきました。
香川県では先月中旬以降、イノシシの目撃情報が相次ぎ、被害も出ています。宇多津町では16日、男女3人がかまれるなどしてケガをしたということです。
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この時期、イノシシは全国各地で出没しています。
福島県いわき市では11日、住宅の庭に4頭のイノシシが現れ、木の陰で地面を掘るような動きを見せていました。
9日には、鹿児島・指宿市でも、市街地をわが物顔で歩き回るイノシシが目撃されました。市が捕獲に乗り出しましたが、素早い動きに翻弄(ほんろう)され、捕まえることができませんでした。
専門家によると、この時期はえさを求めて行動範囲が広がるというイノシシ。自治体などは、イノシシと遭遇しても慌てず近づかないよう注意を呼びかけています。