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被災地で「ボルシチ」 ウクライナ出身の女性らが炊き出し…母親は日本で避難生活

2024年2月6日 5:49
被災地で「ボルシチ」 ウクライナ出身の女性らが炊き出し…母親は日本で避難生活

5日、石川・珠洲市では日本歯科医師会の災害派遣チームによる臨時の歯科診療所が開かれていました。また別の場所では、滋賀県からやってきたウクライナ出身の女性がボルシチを振る舞いました。女性の母親は、軍事侵攻を受け、日本で避難生活を送っていました。

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石川・珠洲市の「道の駅」にとまった1台のバス。中へ案内されると、日本歯科医師会の災害派遣チームによる臨時の歯科診療所が開かれていました。通常の歯科医院と変わらない診療ができるといいます。

臨時歯科の利用者
「私の行っているいつものかかりつけの歯医者さんなんですけど、家が潰れてみてもらえない」

県歯科医師会によると、市内では5軒あった歯科のうち4軒が倒壊するなどし、残る1軒も診療できない状態が続いているということです。

福井県歯科医師会 池田隆彦副会長
「予約は朝から電話が鳴りっぱなし。これは必要とされているなと。みなさん被災されて家も壊れたんだとか聞いたら、本当にできることやらなきゃって」

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5日、珠洲市にキッチンカーが到着しました。振る舞われていたのはウクライナの郷土料理ボルシチです。

ボルシチを受け取った人
「野菜の甘みかな、甘いね」

「こういう立場になってみて、初めてありがたみが身にしみるといいますか」

滋賀県から来た、ウクライナ出身のカテリーナさん。

ウクライナ出身 カテリーナ・ヤボルスカさん
「私たちは、それが分かる。(同じような)エクスペリエンス(経験)がある。だからチアーアップ(応援)するのがいいと思った」

軍事侵攻を受け、母のイリーナさんはカテリーナさんを頼って日本で避難生活を続けています。母と娘で一緒に作った郷土の味をカテリーナさん夫妻が被災者へ届けました。

準備した500食は、2時間でほぼなくなりました。

ウクライナ出身 カテリーナ・ヤボルスカさん
「必要な時はお互いに助け合い、難しい状況の中でも決して諦めないことが大事だとみんなに言いたいです」

(2月5日放送『news zero』より)