雨が多い今年の秋“ダニ”に要注意 対策グッズに布団丸洗いランドリーも登場
ジメジメとした日が続く今、あの厄介もの“ダニ”が活動を活発化させているかもしれません。病院では、訪れるアレルギー患者が急増しています。今年の秋は、布団のダニを手軽に死滅させる対策も注目されています。
◇
日に日に涼しくなり、体で感じる夏の終わり。季節が秋へと移り変わったこの時期は、ダニの季節です。
千葉・松戸市の「北小金こじま耳鼻咽喉科」ではここ最近、ダニによるアレルギー性鼻炎の患者が急増。1日に30人ほどが診察に訪れるということです。
患者
「今週入ってから、目のかゆみと鼻水とくしゃみがひどくって、アレルギーあるのは聞いていたんですけど、ダニだったのはいやですね」
前回の診察で血液検査を受けたこの女性は、9日にダニアレルギーだと診断されました。
北小金こじま耳鼻咽喉科 小島慎平院長
「9月10月になると死骸やフンの量が多くなってしまって、それに対して反応を起こしてアレルギー症状が出てしまいます」
◇
死んでもなお“厄介もの”のダニ。対策に乗り出す人が増えています。
東急ハンズ 広報・高野真季さん
「今、梅雨ではないんですけど雨が多いので、ダニ対策グッズが長く売れ続ける傾向」
ダニは、20~30℃の温度と60%以上の湿度という環境で繁殖しやすいとされています。今月に入ってジメジメとした梅雨のような日が多いことから、対策グッズが売り上げを伸ばしているということです。
中でも1番売れているのが、気になるところに置くだけで、においでおびきよせられたダニを死滅させるという商品「ダニ獲りロボ」です。メーカーにどこに置くのがオススメか聞いてみると――
商品を販売する有限会社ティシビィジャパン・尾崎義政さん
「(ダニが)実際よくいるのが、布製のソファとあとはカーペット。食品保管庫ですね。(食料保管庫内で)2500匹ぐらいいたケースはありますね」
意外なところでは、蒸れやすいブーツの中などもダニが多く繁殖しているといいます。そして、ダニが最も多く繁殖するという場所はやはり、ダニのエサとなるフケや皮膚が落ちやすい「ふとん」です。
商品を販売する有限会社ティシビィジャパン・尾崎義政さん
「おふとんでしたら、弊社の調べでは2万匹以上捕獲できた場所もありましたし」
自宅での洗濯、乾燥はなかなか難しいですが、コインランドリーに設置されていたのは、にっくきダニを手軽に退治できるとこの秋注目されている、洗濯をしていないふとんのダニを高温のスチームで死滅させることができるという最新式のランドリー専用機器です。
TOSEI特需開発統括部広域法人室・長島智司さん
「ダニとかを100%死滅させる機能を、新たに追加させていただきました」
使い方もシンプルで、キャスターを引き出して台の上にふとんをのせてバンドでしっかり固定したら、キャスターを戻してあとはボタンを押すだけです。
従来機器と比べ、9分の1の最短15分で乾燥が完了するのもウリだということです。一方で、死滅したダニは多少、ふとんに残ってしまうため――
TOSEI特需開発統括部広域法人室・長島智司さん
「3か月とか6か月とかそういうスパンで、ふとんをしっかり水で洗っていただいて乾燥していただく 」
日本アレルギー学会も、ふとんの丸洗いを推奨しているとおり、余裕があればふとんをしっかりと洗うことも重要だということです。