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年に1度の「神事」が中止に? 祭りの主役“神の使い”の「鵜」が捕まらず…

2022年12月12日 22:06
年に1度の「神事」が中止に? 祭りの主役“神の使い”の「鵜」が捕まらず…

年に1度の「神事」を開催できるか、正念場を迎えています。国の重要無形民俗文化財にも指定されている祭りの主役を務める「鵜」を捕まえることができず、中止となる可能性が出てきているのです。

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石川・七尾市鵜浦町で11日、雨の中、傘も差さずに海岸へと出掛ける男性たちがいました。「一子相伝」と言われる彼らの“技術”次第で、年に1度の大事な「神事」を開催できるか“正念場”を迎えているのです。

鵜捕主任 小西寛之さん
「本来ならきょう出発の予定だったんですけど、うーん…嫌ですよね」

年の瀬の12月16日に石川県羽咋市の「気多大社」で行われる「鵜祭」。国の重要無形民俗文化財にも指定されている「神事」です。一対のろうそくだけがともる中、“神の使い”とされる「鵜」が「案」と呼ばれる台に上がるまでの動きで来年の吉凶を占います。

祭りの主役の鳥である「鵜」は、七尾市鵜浦町の海岸で捕獲され、かごの中に入れられた状態で、気多大社までの約40キロを2泊3日かけて移動。順調に捕まっていれば、例年14日夕方ごろには到着するということです。

ところが、今年は11日まで“鵜”を捕まえられませんでした。そして、本来なら出発予定だったという12日も――

鵜捕主任 小西寛之さん
「あまりにも海が凪(な)いでいるので、鵜が遊びに行っているという状況ではないのかなと。全然寄って来てくれませんでした」

迫るタイムリミット。このままだと、16日の神事が中止となる可能性が出てきたのです。

ちなみに、去年「鵜」が占っていた今年の“吉凶”は――

気多大社 松尾孝夫名誉宮司
「慎重に進むべきである。そうすれば先が見えてくる」

果たして、その占い通りとなるのか。13日も「鵜」の捕獲を続けるということです。

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