“第8波”到来 3年ぶり開催の「市民祭り」 “忘年会”キャンセル相次ぐ飲食業界は…
新型コロナウイルスの“第8波”と言われる感染拡大が進んでいます。そんな中、3年ぶりの市民祭り開催に向けて準備を進める自治体もありました。一方、忘年会シーズンを迎えるはずの飲食業界では“悲鳴”が…。
◇
多くの観光客でにぎわう東京・浅草。人々が心配していたのが、新型コロナウイルスの“第8波”とも言われている感染拡大です。
宮城からの観光客
「第8波とかも言われているので、少し心配はあります」
石川からの観光客
「今までより(感染状況を)意識していない人多いと思うので、ちゃんとできることはやらなきゃなって」
北海道からの観光客
「この子が小さいので、私たちがうつらないように気をつけたいなと思ってます」
18日・金曜日に発表された東京の感染者は、8292人。前の週の同じ曜日より、14日連続で増加しています。
◇
感染が拡大する中、神奈川県の海老名市では、19日から3年ぶりとなる「市民まつり」を開催。準備も追い込みを迎えていました。
海老名市・市民活動推進課 近藤直樹さん
「今回、『えびな市民まつり』という事業を行うメイン会場になっております」
2019年以来、新型コロナの影響で「市民まつり」は中止となっていました。市制施行50周年だった去年も行えなかったため、祭りの“目玉”となる花火は、今年は例年の2倍にあたる5000発を準備しているといいます。
子供が生まれて初めて参加するという市民は…
海老名市民(親)
「待ちに待ったおまつり」
海老名市民(子ども)
「食べるのは、イチゴとパイナップルです」
過去には、1日で15万人ほどが参加。感染が拡大する中でも、中止は検討しなかったといいます。
海老名市・市民活動推進課 近藤直樹さん
「やらないという選択肢は簡単なんですけど、どうやったらできるかということをこの半年間ずっと考えてやってきた」
その上で、消毒や検温などの感染対策は万全にするといいます。さらに今年は「密」をさける対策として、メイン会場に集中しないように別の会場を設け、感染対策をとっていました。
海老名市・市民活動推進課 近藤直樹さん
「施設にお客さんを集中させないために、会場分散のために、野球場を新たにブースとして設置しております」
◇
今後、感染状況はどうなっていくのか…。18日、厚生労働省の専門家会議で議論になったというのが、「忘年会」です。
国立感染症研究所 脇田隆字所長
「今後、忘年会シーズンに向かって、忘年会においてどのような注意が必要なのか」
東京・新橋で街の人に話を聞きました。
忘年会反対派 会社員(40代)
「微妙ですね、できればやりたくない」
忘年会賛成派 会社員(60代)
「忘年会することは賛成ですけど、やっぱり大人数はちょっときついかな」
こうした状況に“悲鳴”をあげていたのは「飲食店」です。
浅草 魚料理 遠州屋 安喰伸明代表取締役
「12月7日っていうのは、通常満席でってところなんですけど、いま一件も入っていないというところで。本当に、つらいですね」
豊洲市場などで仕入れた新鮮な刺し身など、魚料理が売りだというこの店では、先週あたりから客が激減。忘年会シーズンの予約もキャンセルが相次いでいるといいます。
浅草 魚料理 遠州屋 安喰伸明代表取締役
「商売もそうですけど、2年半で8回(“第8波”)と。その度にあれですと、本当に精神的に翻弄(ほんろう)されます」
感染拡大の影響はさらに広がりそうです。