スウェーデン王室と皇室3代の交流 国王は“20回近く来日”【皇室 a Moment】
ひとつの瞬間から皇室の実像に迫る「皇室 a Moment」。今年、国王の即位50周年を迎える北欧・スウェーデン。カール16世グスタフ国王は20回近く来日している“親日家”です。日本テレビ客員解説員の井上茂男さんと、交流の歴史を振り返ります。
■即位50周年の年を迎えたグスタフ国王
――天皇皇后両陛下が迎えられているのはどなたでしょうか?
北欧・スウェーデンのカール16世グスタフ国王と、長女のヴィクトリア皇太子です。2019(令和元)年10月、天皇陛下の「即位の礼」の翌日、外国王族を招いて開かれた茶会の1シーンです。
グスタフ国王はノーベル賞の授賞式でメダルや賞状を授与しますので、ご存じの方も多いと思います。令和の即位の礼に、スウェーデンは国王と皇太子の王女が親子で参列しました。
国王は昭和天皇の「大喪の礼」や平成の「即位の礼」にも参列し、令和の「即位の礼」は2度目でした。
そのグスタフ国王が、今年、在位50周年の“ゴールデンジュビリー”の年を迎えました。こちらが年頭に公開された記念の肖像写真です。即位式が行われた部屋で撮影されたそうです。
――スウェーデンにとって今年は記念すべき1年になりますね。
はい。それだけではなく、今年は今の王政になって500年という節目でもあります。
■20回近い来日、“親日家”のグスタフ国王
まずはグスタフ国王の来日歴をまとめました。
76歳のグスタフ国王は大変な親日家で、ここにない非公式の訪問も含めると来日の回数は20回近くになります。
――20回というのはかなりの回数だと思いますし、国王としていらした回数としても異例じゃないですか?
そうですね。イギリスのエリザベス女王は、在位中、1度しかいらっしゃっていませんので、20回近くという数が多いことがわかると思います。
国王としての最初の来日は、今から43年前の1980(昭和55)年の国賓の時でした。この時、シルヴィア王妃も初めて来日し、歓迎行事や宮中晩さんに臨みました。その後も、つくば万博、長野五輪など大きな行事のほか、公式、非公式にたびたび来日しています。