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仮設住宅に太陽熱温水器 光熱費負担を軽減

2011年8月28日 14:21
仮設住宅に太陽熱温水器 光熱費負担を軽減

 東日本大震災を受け、岩手・住田町に建てられた木造の仮設住宅に、「太陽熱温水器」が取り付けられた。日本で初めてのこの取り組みは、東日本大震災の被災者の光熱費の負担を減らす効果が期待されている。

 山の麓に木造の仮設住宅が立ち並ぶ住田町火石地区。被災した地域を支援しようと、町が岩手県の大船渡市や陸前高田市のスギを使った仮設住宅を建設し、被災者に提供している。その仮設住宅で、日本初の取り組みが進められている。

 蛇口をひねると出る湯-実はこれ、太陽の熱で温められたもの。この取り組みは、自然エネルギーで被災地を支援するNPO(=非営利組織)が「住田町に協力したい」と、太陽の熱で湯を沸かすことができる温水器を寄贈したことから始まった。

 この温水器は、真空管に太陽が当たり、その熱で直接水が温まるため、夏場には60℃以上の湯が出る。自然に優しいだけでなく、この温水器を利用すれば、光熱費が約2割軽減できるため、被災者の経済的な負担も減らすことができる。

 NPOは、民間企業からの補助金制度も利用し、太陽熱温水器をこれまでに設置した13戸を含めて、町内の木造仮設住宅110戸全てに取り付ける予定。


 ●問い合わせ「つながり・ぬくもりプロジェクト」
 www.tsunagari-nukumori.jp