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【解説】冬の電気代値上げ 政府「支援策」実施も…想定上回るレベルか “3%の節電”でポイントもらえるプログラムも

2022年11月30日 21:35
【解説】冬の電気代値上げ 政府「支援策」実施も…想定上回るレベルか “3%の節電”でポイントもらえるプログラムも

12月1日からまたしても電気代が値上がりします。春以降はさらに値上げされる可能性もあり、生活への影響が懸念されます。

「また…12月1日から値上げ」
「政府想定上回るレベル」
「何ができる? 家庭で対策」

以上の3点について詳しくお伝えします。

■7年ぶりに冬の「節電要請」 電気料金も値上げで“厳しい冬”に

政府は12月1日から、全国の家庭や企業に無理のない範囲での節電“を呼びかけます。全国規模での冬の節電要請というのは2015年度以来、7年ぶりのことになります。期間は来年3月末までです。今年の夏にも7月から9月末まで節電が要請されました。2か月おいて再び「節電要請」ということになります。

今年は電気料金の値上げも続くので、一層、厳しい冬になりそうです。

■「自由料金プラン」 割安のはずが割高に…なぜ?

家庭の電気料金プランというのは2022年11月現在、大きく分けると、国の認可をもとに価格を設定する従来の「規制料金プラン」と、6年前の電力自由化で電力会社が自由に設定できるようになった「自由料金プラン」があります。

多くの人が「自由料金プラン」を利用していますが、12月に値上げになるのが、その「自由料金プラン」の方です。例えば、東京電力では平均的な電気使用量の家庭で(月の電気料金が)1万944円になるということで、11月分と比べても572円の値上がりになります。一方で「規制料金プラン」については、据え置きで9126円のままです。

本来であれば、価格競争が働く自由料金プランの方が割安となるはずですが、今は逆に割高な状態が続いているということです。

なぜ、こういった逆転現象が起きているのかというと、従来の規制料金プランというのは、値上げするには国の認可が必要だからです。規制料金プランは、すでに大手電力10社すべてで値上げできる上限に達してしまっています。

東京電力の2つの料金のプランの推移ですが、規制料金プランの方は、値上げの上限に達した後はしばらく据え置きが続いていますが、自由料金プランはどんどん値上げしていて、来年1月にはさらに値上げして、1万1170円となり、規制料金プランより約2000円、割高になってしまいます。

【東京電力の電気代の推移(モデル家庭)】
◇規制料金プラン
・去年11月時点で月7371円
・上限に達し、その後は月9126円で据え置き

◇自由料金プラン
・去年11月時点で月7423円
・来年1月には月1万1170円まで上昇

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