「ワクチン打った人も感染」医師が“感染拡大”懸念も 3連休最終日…観光地にぎわう
3連休の最終日となった18日、各地で行楽日和となり、観光地には多くの人が詰めかけました。こうした中、東京では1万2696人の新型コロナウイルスへの感染が確認されました。ある医師は「ワクチンを打った人も感染している」と懸念を示しました。
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18日は海の日。連休最終日ということもあり、逗子海水浴場は多くの人でにぎわっていました。
海だけでなく、東京・あきる野市にある東京サマーランドのプールにも、たくさんの利用客が。ウオータースライダーには、順番待ちの列ができていました。
さらに、埼玉・入間市にある大型商業施設の駐車場には、多くの車が止まっていました。また、施設周辺の道路では渋滞が発生しました。
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3連休最終日となった18日、観光地はにぎわいを見せていました。
浅草の観光客
「昨日は日光の方に。きょう最終日で東京に来ました」
浅草の観光客
「お団子が食べたくて。きなこが振ってあるお団子」
東京・浅草では、雷門前や仲見世通りが活気づいていました。
着物や浴衣をレンタルしている「浅草着物レンタル大吉」では、18日は80組ほどのお客さんから予約が入っているといいます。ある男性と女性は相談しながら服を選び、写真撮影をしていました。
浅草着物レンタル大吉 大友雄介店長
「この2、3年を考えれば、(客数は)非常に多くなっていると思います」
レンタルの予約数は例年の7割ほどまで回復し、売り上げが戻りつつあるといいます。その一方で、大友店長はある懸念も示しています。
大友雄介店長
「コロナ(の感染者)が増えてきているので、『日にちを見送ります』みたいなキャンセルが多いです」
感染者数の増加とともに、この店では2週間ほど前からキャンセルが相次いでいるといいます。
大友雄介店長
「(キャンセルは)個人的には非常に理解できます。ですが、商売をしている身としては、やはり…非常に、なんとも言えないつらさがあります」
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石川県でも、観光客でにぎわいを見せていました。昔ながらの風情ある町並みが魅力の金沢市にある「ひがし茶屋街」の観光客に聞きました。
観光客
「すごくきれいで、雰囲気があっていい感じです」
観光客
「気を使いながら、あまり人が多いところに行かないように(旅行します)」
車で走れる砂浜として知られる石川県の千里浜では、海岸が人と車でにぎわっていました。
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長野市では、家族でキャンプを楽しむ人も見られました。
――海の日ですが、山も?
「僕は山派なので、山しか行かないですね」
「景色もすばらしくて、混んでいるかなと思っていたら、意外と混んでなくて」
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連休の最中、事故も起きています。
18日午前、和歌山・白浜町の海水浴場では、家族で海水浴に来ていた51歳の女性が溺れ、搬送された病院で死亡しました。
女性は沖に向かっていた子供の後を追っていたところ、姿が見えなくなったということです。
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一方、18日は関東などで気温が上昇しました。東京都心では最高気温32.2℃と、1週間ぶりの真夏日となりました。街を歩く人も…
「めっちゃ暑いです」
「日傘は、もう絶対に手放せないですね」
暑さにも注意が必要ですが、同じく懸念されるのが、急増する新型コロナの感染者です。
東京ビジネスクリニック 内藤祥医師
「(患者数が)毎週2倍、2倍というような形で、どんどん増えていて。もう朝、開院前に100人ぐらい患者さんが並んでいて」
このクリニックには、朝からものすごい数の発熱患者が訪れるということです。
内藤祥医師
「ワクチンをしっかり打っている方でも、感染してしまっている。これも特徴の1つだと思います。あと同様にといいますか、過去に感染している方の再感染もかなり目立つようになっています」
内藤医師は、医療従事者が人手不足に陥ることを懸念しています。
内藤祥医師
「過去の第5波とか第6波は徐々に患者数が増えていましたので、人手を確保したり、他の業務にあたっている医療者を発熱外来の方にシフトさせたりとか。人を集めるような準備ができたのですけれども。今回、そういった準備は全然、間に合っておりません」
内藤医師は「陽性率が上がり続けているため、感染者数のピークはまだ先なのでは」と予測しています。
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これから迎える夏休みシーズン。熱中症に注意しつつ、感染対策への一層の警戒が必要です。