東電福島第一原発 燃料デブリ取り出し開始 事故から13年半で初
東京電力福島第一原発で事故から13年がたち、初めて溶け落ちた核燃料いわゆる「燃料デブリ」を建屋から取り出す作業が始まりました。
燃料デブリ取り出し作業は当初予定より3年遅れ、10日午前7時20分、2号機格納容器の内部に向けて釣りざおのような装置を押し入れ始まりました。
内部は放射線量が非常に高いため今後は、装置の先端についた爪を遠隔で操作して、その下に溶け落ちているごく少量のデブリをつかみ取ります。
順調にいけば、およそ2週間後最初のデブリが取り出され、茨城県内の分析施設に運んで成分などを調べる予定です。
デブリはメルトダウンした3つの原子炉にあわせておよそ880トンあると推定されています。
東電は2030年代には大規模な取り出しを開始するとしていますが、大量のデブリを砕いて運び出す装置の開発や、取り出したものをどこに安全に保管するのかなど、課題は山積しています。