値上げの春、スーパーに“駆け込み”……パートの20代女性「切り詰めないと」 法改正で男性「取りづらい」育休にも変化?
新年度から、多くの値段や制度が変わります。原材料や原油価格の高騰で食品や光熱費が値上げに。成人年齢引き下げで、18歳でも契約が1人でできるようになります。育児・介護休業法が改正され、子宮けいがんワクチン接種の積極的な呼びかけが再開されます。
■値上げ続々…スーパーで買いだめも
3月31日、東京・足立区のスーパーでは、駆け込みで買い物をする人の姿がありました。
買い物客(20代)
「サラダ油と小麦粉を買いました。4月から値上げするって聞いたので、少しだけ買いだめしようかなと思って」
原材料や原油価格の高騰などの影響で、食用油(日清オイリオは1キロあたり40円以上値上がり)、輸入小麦(国の売り渡し価格が17.3%上昇)、トマトケチャップ(カゴメは約3~9%アップ)といった食品が値上がりします。
またトイレットペーパー(日本製紙クレシアは10%以上アップ)、紙おむつ(花王は約10%値上がり)も、一部製品の値段が高くなります。
ベニースーパー本部長
「4月に関して、今のところ50品目くらい(価格を)改定しないといけません」
買い物客(20代)は「厳しいなと。パートなので、少しでも切り詰めていかないと生活できない」と話します。スーパーを出ると薬局に向かい、トイレットペーパーやティッシュを購入していました。「お金と相談して、できる範囲での買いだめですね」
■電気代とガス代も…値上がり
さらに、大手電力7社と大手都市ガス4社では、電気代やガス代も値上がりになります。
値上げ幅は、平均的な使用量の家庭で、東京電力が115円(1か月)などとなっています。
■成人年齢18歳に…「契約」注意
4月1日からは、成人年齢も変わります。
18歳に引き下げられ、親の同意を得なくても、クレジットカードの作成や携帯電話の契約、1人暮らしの部屋を借りることなども可能になります。
都内の都立町田高校では、契約トラブルなどに巻き込まれないよう、金融機関の社員による出張授業が行われていました。話を聞いた高校2年生は「自分で責任を取ることになるので、気をつけて契約しようと思いました」と話しました。
■コンビニ「スプーン」も削減義務
コンビニでもらえるスプーンなども、1日から変化します。
事業者はプラスチックごみ削減への対策を義務付けられます。このため、ローソンは、柄の部分に穴を開けたスプーンとフォークへの切り替えを都内の直営店3店舗で実施し、順次拡大します。木製のスプーンの配布も順次拡大します。
■男性「育休」増加へ…新制度
男性が育休を取りづらい現状を変えるため、1日から施行されるのが、改正された「育児・介護休業法」です。企業は対象者に対し、育休制度を個別に知らせ、取得するかしないかを確認することや、取得しやすい環境を整備することなどが義務付けられます。
現在、育休を取得している男性は「(以前は)やっぱり取りづらい雰囲気っていうのはありましたね。女性が取るのが前提ではなく、(父親も)取れれば取った方がいいと思います」と言います。
■子宮けいがんワクチン「再開」
1日からは、子宮けいがんワクチン接種の積極的な呼びかけが9年ぶりに再開されます。中止されていた間に、対象でありながら接種機会を逃した女性(1997年度~2005年度生まれ)に対し、無料接種が実施されます。
会社員(27)は「私は高校生の時に(接種を)受けた記憶があります。健康につながるのだったら、ありがたいのかなと(思います)」と話しました。
(3月31日『news zero』より)