地震発生直後に女性が投稿した「停電した」ツイート 専門家が注意喚起
16日に発生した震度6強の地震。広い範囲で大規模な停電が起こり、SNSでは「停電した」などという書き込みが数多く投稿されました。こうした中、専門家は女性がリアルタイムに書き込むことに注意を呼びかけています。一体なぜなのでしょうか。
■地震発生直後に投稿された「停電した」のツイート
最大震度6強を観測した地震。発生直後、ツイッターには「停電」や「停電した」などと、数多く投稿され、関東全域と山梨県・静岡県が全面復旧した午前2時50分ごろまでの間に、50万件以上の投稿がありました。
こうしたなか、ツイッター上では、女性と思われるアカウントからの投稿に対し、「『停電した』等のツイートは住所がわかってしまう可能性もあるので、気をつけてください…」と、第三者による注意喚起の書き込みがありました。
「これをみて、ツイートを消しました。なんて冷静な判断…、ありがとうございました。」と、その発信元が返事し、自身の「停電した」とのツイートを削除したということです。
■女性の「停電した」つぶやきに専門家が注意喚起その理由とは
被害情報を伝える投稿に、どんな危険性が潜んでいるのでしょうか。SNSのプライバシー問題などに詳しいITジャーナリストの三上洋氏は、地震発生時の女性が投稿する内容に、注意を呼びかけています。
三上洋さん「今回の地震でも、停電したエリアや時間が東京電力などから発表されていて、誰でも知ることができますよね。そこに『停電した』などと投稿すると、すぐには個人情報は特定されませんが、例えば、悪意のある人物が、その女性が過去に投稿したSNSの画像の背景などから行動分析し、自宅が特定される恐れがあります。」三上さんによると、停電のエリア情報と、過去の投稿内容を重ねることで、住んでいる場所などが特定される可能性があるということです。
では、どんな対策が必要なのでしょうか?「リアルタイムでつぶやかないこと。リアルタイムだとそのときの情報と照合されるおそれがあるので、時差をおいて投稿することも有効だと思います。」また、地震発生時、自宅のベランダや周辺で撮影した動画や画像などは、部屋の背景や建物がうつるため場所の特定につながる可能性があるといいます。
三上氏は、「女性の場合、ストーカーや、つきまといなどに巻き込まれる危険性があるため、十分に気をつけることが必要だ」と注意を呼びかけています。