専門家、陛下の手術「大成功といっていい」
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宮内庁は18日、天皇陛下が心臓の冠動脈バイパス手術を無事終えられたと発表した。今回の手術について、心臓のバイパス手術などを年間200例以上執刀している東京ハートセンター・南淵明宏センター長は「大成功といっていい」と話している。
手術は、東京大学医学部付属病院と順天堂大学の心臓血管外科・天野篤診療科長らの合同チームが担当した。
天野診療科長は手術後に行われた記者会見で、「陛下が術前に希望されていた公務や、日常の生活を取り戻される時点が、成功だと話題にしてよい時期だと思うので、現状で成功かどうかという判断はやや尚早」と述べた。
南淵センター長「手術時間は4時間弱で、出血もほとんどなかったということは、手術は成功ではないか。石橋をたたいても渡らない(性格の)天野先生、慎重な方ですから、『まだ成功とは言えない』と言っていたが、大成功といえる」
医師団は会見の中で、「術中の出血はほとんどなかった」と述べた。また、手術の中で血栓ができるのを防ぐ措置も行ったことも明らかにしている。一方、陛下の今後については、心臓のリハビリを行い、入院期間は2週間程度との見通しを示した。19日から20日にかけて、ベッドから離れて立ち上がれるところまでリハビリを行うという。
以下、南淵センター長が解説する。
◆術中の出血がほとんどなかったことについて
「総じて手術は出血量が少ないのが良い手術、バイパス手術も例外ではない。出血が少なかったのは、全ての操作が順調にいったことを表す」
◆血栓ができるのを防ぐ措置について
「不整脈を起こしても、血栓が起こりえないようにする予防策。慎重かつ緻密な天野先生は、事前に(血栓を防ぐ措置も)想定して、(陛下に)説明していたということなので、天野先生の配慮、堅実、着実な能力が表れた」
◆今後のリハビリについて
「19日は昼から食事という話だが、順調な回復を示していると思う。その後、立ち上がる練習など、積極的に体を動かすことが心臓手術の場合は必要になってくる」